行こうと思ったのに、営業時間外だったり定休日だったりして、なかなか縁に恵まれない店がある。何がそうさせているのかわからないけど、良いタイミングでお店を利用することができない。そんなお店、誰にでもあるだろう。私(佐藤)にとって、新宿歌舞伎町の「芝大門夏冬(カトウ)」はそんなお店のひとつだ。
なぜか間が合わずに、訪ねる度に利用できなかったのだが、最近になったやっと縁が結ばれた! 実際に利用してみたところ、この時を待っただけの甲斐を感じる、旨いホルモンを食わせる焼肉店だったぞ。常連確定だ!
・1人でフラッと
歌舞伎町には、飲食店が無数にある。焼肉店だって、数え上げればキリがないほどあるのだが、私のようなオッサンが1人でフラッと入ることができるお店は意外と少ない。若者向けのおしゃれなお店や、グループ向けの騒々しいお店ばかりで、静かに肉をつつく気にもなれない。
そんななかにあって、夏冬は最高に居心地がいい。サラリーマンの与太話を聞きながら、七輪に自分の好きなように肉を並べる。最高のぜい沢だ。
・シンプルなメニュー
メニューはいたってシンプル。シロやレバー、ナンコツなどのホルモンは100グラムで500円。選ぶのが面倒なら、小盛(300グラム 1400円)、中盛(500グラム 2400円)、大盛(700グラム 3200円)、そのいずれかを選べばいい。あとは、ビールでも酎ハイでもソフトドリンクでも好きな飲み物を頼んで、静かに肉をつつけばいい。それだけの話だ。
・ハーフもできる
私は選ぶのが面倒だったので、小盛を頼もうとした。すると店員が、「ハーフもできますよ」という。どうやら、1人で300グラムは量が多いと考えて、そう提案してくれたらしい。
ハーフとは、好きなホルモンを50グラムずつ盛り合わせにしてくれること。それならばと、ハラミを100グラムとタン・レバーを50グラムずつ。これで1000円になる。これにライス(200円)とウーロン茶を注文。それとチャージが300円。合計で1940円だった。
・ホルモンを食う、それだけ
さて、ここからぜい沢な時間。誰にも邪魔されずに、七輪でちまちまと肉を焼く。ホルモンはいずれも鮮度が高く、色目がとてもいい。肉のサイズもちょうどいい。デカすぎない、小さすぎない。100グラム500円という値段設定にも好感が持てる。1つ頼んで500円だから、計算もしやすい。グループで来たサラリーマンたちにとっても、割り勘で計算しやすいだろう。
ほどなく肉が焼ける。コレを焼肉ダレか塩ダレで頂く。シンプルだ。しゃれっ気も何もない、ただホルモンを食うためだけのお店である。肉を葉っぱで巻いたりしない。肉に見せびらかすような札がついたりしていない。それでいい。カウンターを見れば、同士と思えるオジサンが静かに肉を焼き、それを食っている。ただそれを繰り返すだけ。ホルモンを食うとは、こうであるべき。
・鮮度の高い肉
それにしてもウマい肉を食わせやがる。タンにしろ、レバーにしろ、ほかでは食えないような鮮度のもの。肉厚であるだけでなく、噛むと歯ごたえが違う。くたびれた安物の肉と違って、噛むほどに味わいが深くなる。ここでホルモンを食ったら、歌舞伎町のほかのお店には行けないな。
最後は焼いたホルモンをご飯にドンと乗せて、俺流のホルモン丼の完成だ。できることなら、ランチでも食いたいところだけど、夜しか営業していない。きっと深夜は込み合うだろうから、早い時間に一人焼肉を楽しんでみてはいかがだろうか。
・今回訪問した店舗の情報
店名 芝大門夏冬 新宿店
住所 東京都新宿区歌舞伎町2-21-6 ハタノビル 1F
営業時間 17:00~5:00
定休日 日曜日
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24