娯楽施設的な位置づけの「スーパー銭湯」は、タトゥーNGな場合がほとんどだ。それに対し、庶民の味方である「銭湯」こと公衆浴場は、タトゥーOKな場合が多い。
その町に密着した歴史あるお風呂屋さんは、肌に墨が入っていても受け入れてくれる懐の広さを持ち合わせている。施設の大きさこそスーパー銭湯に劣ってしまうが、心の広さは圧倒的に勝っている。今回ご紹介する『天然温泉 久松湯』も、またしかりだ。
・オシャレすぎ!
場所は練馬区の桜台駅……からトコトコ歩いて約5分。思わず「こ、これが銭湯!?」と声が出てしまうような、実にオシャレな建物が目に飛び込んでくる。なんでも2014年5月にリニューアルオープンしたとのことで、天然温泉も楽しめるのだとか。
・タトゥーもOK!
賢明なるプロレス&格闘技ファンの読者の方より「ここはタトゥーOKです。何度もタトゥーバリバリな人を見ましたし、店員さんにも確認したので間違いありません!」と聞かされていたが、あらためて電話で確認してみたところ……
「大丈夫です!」と嬉しい答え。噂は本当だった! また、「威圧感さえ与えなければOKですよ!」とも言っていたような気がする。ともあれ、普通にしていればOKだ。
・あくまでも公衆浴場
「美術館かな?」と錯覚してしまうようなオシャレなエントランスから入店すると……やっぱり店内も実にオシャレ! 清潔感もあるし、なんというか「オシャレ系スーパー銭湯」といった感じもする。でもここは、「銭湯」だ。公式サイトにも
「久松湯では、あくまでも公衆浴場として、都内一律の公衆浴場料金である460円(大人1名料金)でお楽しみ頂けます。まるで自然の中での入浴感を楽しむことが出来る久松湯、是非体験下さい。」
──と書いてある。徹底的に庶民の味方。あくまでも公衆浴場。いくらオシャレだろうが、貫く姿勢は昔ながらの公衆浴場。そこには上も下も墨アリ墨ナシも関係なく、風呂の前では皆平等……という心を感じるのは私(羽鳥)だけだろうか?
・やさしい光
それはさておき風呂内であるが、これまたビックリするほど洗練されている。黒を基調とした洗い場に、やさしく感じる自然な光。炭酸泉に季節風呂、ジェット風呂に電子マッサージ風呂も備えている。しかし、やはり嬉しいのが天然温泉での露天風呂だ。
なんでも地下1500メートルからの温泉は、ナトリウム一塩化物強塩温泉であるらしく、神経痛や筋肉痛、関節痛に効果があるのだとか。住宅街のド真ん中なのに、狭いながらも空が見える。月や星が綺麗に見える冬の夜空なんて、雰囲気的にも最高だろう。
・プロジェクション・マッピングまで!
ちなみに、普通なら富士山などがペンキで描かれている “風呂の壁” にいたっても、久松湯は一味違う。なんと最先端技術「プロジェクション・マッピング」をとりいれているのだ! どんな映像が楽しめるのかは、公式サイトをご参照あれ。
・クールジャパン
とにもかくにも、“今の時代” を強く感じる銭湯だ。タトゥーを受け入れてくれる温かい姿勢もまた、今の時代、そして未来を見据えている。もしもタトゥーが入っている外国人の友だちがいたら、ぜひとも連れて行って欲しい。源泉の温度は41.6度とホットであるが、おそらく「Cool(クール)!」と言うだろう。これぞJAPANのSENTOである。
・今回ご紹介した施設の詳細データ
店名 天然温泉 久松湯
住所 東京都練馬区桜台4-32-15
時間 11時~23時
休日 毎週火曜日
イラスト: マミヤ狂四郎
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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▼大木テングーさん、情報ありがとうございました!