外国人が挙げる日本文化のイメージとして「寿司、忍者、芸者」の3つが有名だが、最近はここにラーメンが入ってくるらしい。なんでも、海外からラーメンを食べに来る人もいるのだとか。2016年10月27日から駒沢オリンピック公園で開催されている『東京ラーメンショー2016』にも、世界中から人が集まっている。
「エア湯切り選手権」やアイドルフェスなど、ラーメンだけではなく様々なショーが目白押しのこのイベント。そんなショーの中の1つ「第1回ラーメンカラオケ王決定戦」で、飛び入りした外国人の歌が激ウマと話題になっている。情感たっぷりにバラードを歌い上げる彼。ガチすぎるその声に客席からため息が漏れる。ウマッ! 一体何者!?
・ウマすぎるカラオケに驚く会場
当日のカラオケの様子は、飛び入りした本人「ジョシュ・トール」さんのインスタグラムで公開されている。彼が第一声を出した瞬間、その甘いしゃがれ声と水に波紋が広がるように響く伸びやかな発声に、客席はザワつき出演者も感嘆の表情を浮かべる。その場にいなくても、空気が一変したのが伝わってくるレベルだ。
・明らかにただ者ではない
それにしても、この胸が締め付けられるような憂いを孕(はら)んだアクセントや、羽が風に舞うような美しいファルセットはただ者じゃない! それもそのはず、彼は、アメリカの人気ブロードウェイ・ミュージカル『キンキーブーツ』に出演しているミュージカル俳優だという。完全にガチの人ですやん……。
・なぜラーメンカラオケ王決定戦に
しかし、ラーメンカラオケ王決定戦になぜ彼が? 東京ラーメンショー2016事務局に当時の状況を聞いてみたところ、下記のような感じだったらしい。
東京ラーメンショー2016事務局「基本的に参加者は全員登録してる方だったんですが、ブロードウェイから日本に来ていて『どうしても歌いたい』とのことだったので、飛び入りしてもらいました。
拡散されている動画は予選のもので、かなりの高得点で1位でしたが、翌日の決勝は予定的に厳しく参加できないとのことでした。ただ、仮に決勝に参加されていても、ラーメン店員ではないので、改めて対応は考えるつもりでしたが」
──とのことだった。予選に飛び入りして圧倒的実力差を見せた後、決勝は参加しないで記録より記憶に残るとかカッコよすぎるだろ! 生で目撃した子供の中からさすらいのミュージシャンが生まれそうである。
なお、そんな意外なドラマが生まれた『東京ラーメンショー2016』は11月6日まで行われる予定だ。今週は「文化の日」などもあり休みも多いので、足を運んでみてはいかがだろうか。
参照元:東京ラーメンショー2016、Instagram @jts1090
執筆:中澤星児
▼ジョシュ・トールさんが歌い始めると周りの空気が一変する
▼ジョシュさんが歌ったのはこの曲。ブルーノ マーズの『When I was your man』