コンピューターが発達し、「Siri」や「りんな」などの “人と言葉を交わす人工知能” が登場している今、いよいよ次は、人工知能がヒット曲を作る時代がやってくるかもしれない……。
というのも、ソニー系列の研究機関が、なんと「人工知能が作ったポップソング」2曲をYouTube上で発表したというのだ。それらの曲は、“ビートルズ” や “アメリカ人シンガーソングライター” などのスタイルを取り入れて作成したらしいのだが……果たしてどんなサウンドに仕上がっているのだろうか?
・ソニー系列の研究機関「コンピュータサイエンス研究所」
人工知能を使って作曲したポップソングを発表したのは、東京とパリに研究所を構えるソニー系列の研究機関「ソニーコンピュータサイエンス研究所(Sony CSL)」だ。なお、このポップソング作曲のプロジェクトに関わっているかどうかは不明だが、テレビでお馴染みの茂木健一郎さんなども同研究所に所属している。
そんなソニーコンピュータサイエンス研究所が開発したのは、人工知能が膨大な量の楽曲から音楽スタイルを学習し、それらを組み合わせて独自の作曲を行う「Flow Machines」というソフトウェアである。
今回発表された曲では、そのFlow Machinesがメロディとハーモニーを担当し、編曲と作詞はフランス人作曲家「ブノワ・カレ(Benoît Carré)」さんが行ったとのこと。どうやら全てのサウンドが人工知能で作られたわけではないようだ。
・ハーモニーが美しい『Daddy’s Car』
まず、1曲目のタイトルは『Daddy’s Car』である。これは、Flow Machines上で「ビートルズ」というスタイルを指定した結果生まれた曲だという。コーラスの美しいハーモニーが、それとなくビートルズのテイストを感じさせる。
・レトロな雰囲気の『Mr Shadow』
そして2曲目のタイトルは『Mr Shadow』だ。こちらは、Flow Machines上で「アメリカ人ソングライター」というスタイルを指定して制作した楽曲とのこと。前述のDaddy’s Carに比べ、レトロでやわらかい雰囲気のサウンドが印象的だ。
・2017年にアルバムを発売予定
なんとこれらの曲は、2017年に発売する「人工知能が作ったポップソングアルバム」に収録される予定だという。もしかすると、人工知能の作曲したポップソングがヒットチャートに登場する日は、すぐそこまで来ているのかもしれない。
参照元:YouTube [1] [2]、FLOW MACHINES「AI MAKES POP MUSIC」(英語)
執筆:K.ナガハシ
▼“ビートルズ” スタイルの曲『Daddy’s Car』がこちら
▼“アメリカ人ソングライター” スタイルの曲『Mr Shadow』がこちら