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2016年6月16日に正式オープンする『上海ディズニーリゾート』! 先日、パーク内の食事がとても高いと話題になっていたのを覚えている人もいるだろう。たとえばチーズバーガーセットが1300円以上。その後も「これがこのお値段!」という投稿が相次いでおり、なかばネタ扱い状態である。

そんななか、上海ディズニー側がパーク内の物価についてコメントしていたことが明らかになった。「中流以上がターゲットだから」と説明しているというのだ。それを受け、ネットユーザーから「高いと感じた俺らは、貧乏人扱いか」と、ちょっとした物議になっている。

・東京より高い!? 上海ディズニーが高すぎと批判

きっかけとなったのは、あるネットユーザーの投稿だ。プレオープン中のパークで、ミッキー型の肉まんを買ったところ35元(約560円)もしたとレシートつきで報告されたのだ。

肉まん1個が500円以上!? 上海のコンビニだと肉まんは5元~(約80円)あたりが相場だ。テーマパークであることを考えても、35元はちょっとお高い。さらに、この値段は東京ディズニーランドより高いと話題になり、「上海ディズニーは富豪しか遊べない」と嘆きや批判が相次いだのである。

・運営「中流以上がターゲットなんで」

そんななか、中国サイト『今日頭条』に衝撃の記事が掲載された。この件について、上海ディズニーが、主なターゲット層は「中流以上」「上海及び、クルマで3時間ほどで上海に来られる周辺地域の住民」とコメントしたというのだ。

クルマで3時間以内に来られる地域といえば、中国で最も富裕層が多い地域にあたるのだそう。それを考えれば、肉まん1個560円というのも “適切な価格” になるという。

以上を踏まえて、『今日頭条』では「上海ディズニーは高すぎ? 公式回答『あなたたちが貧しいだけ』」的なタイトルの記事が掲載された。正直、私(沢井)も「現地の物価にしてはチョイ高だよねー」と感じていた。私も中国では貧乏人なのか……。

・ネットで物議

そう思ったネットユーザーも多いようで「俺らを貧乏人扱いかよ!」「いいよ、じゃあ行かないよ!」と反発。一方で、「高いと思ったら行かなければいい」「強制じゃないでしょ」「価格を高めに設定=教育を受けた富裕層しか来ない=パークの秩序が守られるということ」という意見も寄せられている。

・上海ディズニーの言う「中流」

ただ、上海ディズニーの言う「中流」は、ネットの反発とは少し意味が違うかもしれない。5月に行われたメディア発表会では、

「上海ディズニーの平日チケットは世界で最もリーズナブル。だから中流階級に適している」

と、話していたそうだ。その平日チケットは370元(約5900円)。食べ物も未開封のものなら持ち込み可であり、必ずしも鬼のように高いレストランで食べる必要はないという。中国人・夏のマストアイテム “生のキュウリ” も持ち込み可なのかな?

・でもやっぱりお金はかかりそう

「それは良心的!」と言いたいところだが、ある試算によると、夫婦と子供の3人家族が1泊2日で遊ぶとなれば、少なくとも7000元(約11万円)は必要なのだとか。これは、上海市民の平均月収を越えているという。

上海ディズニーは、ショッピングが楽しめるチケット不要エリア「ディズニータウン」も併設しているし、“貧乏人” でも楽しめないことはないだろう。でも、思いっきり満喫しようと思ったら、やっぱりお金がかかりそう。それでなくても、上海のホテルは高いしね……。遊びに行く人は、心しておいた方がいいかもしれない。

参照元:今日頭条香港01環球網捜狐(中国語)
執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.