森林破壊や密猟により生息数が激減し、絶滅の危機に瀕している動物がたくさんいる。そして、人間の手により存続が危ぶまれている種を救うために、命がけで絶滅危惧種を守る人達がいるのだ。

そんな、アフリカのコンゴ民主共和国の密林で、ゴリラを守るレンジャー達の活躍が注目を集めているので紹介したい。なんと、危険極まりない職務を務めるレンジャーのなかには、女性の姿もあるというのだ!

・1996年以来、命を落としたレンジャーは150人

7800キロ平方メートルもの広さを誇るコンゴのビルンガ国立公園には、世界のマウンテンゴリラの約4分の1に当たる300頭のゴリラが生息している。だが、密猟者やコンゴ紛争の反乱軍に殺され、大幅に生息数が減少しつつあるのだ。

絶滅危惧種に指定されているゴリラを守るために、日々レンジャーが国立公園の警備に当たっているが、1996年以来、その危険な任務で150人ものレンジャーが命を落としているというのだ。

・2014年から女性レンジャーも活躍!

そんな危険極まりない職務に、2014年より、3人の女性レンジャーが加わわることとなったのである。それまでにも、多数の女性がレンジャーになるための訓練を受けたが、誰一人としてテストに合格しなかったそうだ。

彼女達は、肉体を鍛えることはもちろんのこと、銃の扱いといった技術的な訓練の数々も受け、厳しいトレーニングに耐え抜いた精悦だ。密林で遭遇するであろう危険な状況を生き抜くために必要な、男顔負けの精神力も兼ね備えている。

・男性を率いて指揮官を務める女性レンジャーも!

国立公園でレンジャーを指揮する管理官は、女性だからといって訓練で手加減することは一切なく、男性同様に扱ってきたとのこと。

女性レンジャーの1人はチームの指揮官として、男性レンジャー6人を率いて国立公園の警備に当たっており、管理官は「彼女達は本当にタフだ」と賞賛の言葉を贈っている。

勤勉さや頭脳で勝っていたとしても、やはり女性は、力強さや体力では男性にかなわない場合が多い。それにもかかわらず、厳しい環境での激務に耐えて、男性に勝るとも劣らない活躍を見せる女性レンジャーには、頭が上がらない思いで一杯だ。

参照元:FacebookWonderful MachineNational Geographic(英語)
執筆:Nekolas

▼ビルンガ国立公園のレンジャーとゴリラ