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万物はすべからく流転する。物も金も人も情も……そして美もね! そう「美人の定義」が、時代と共に変わることは皆さんもご存じの通り。でも100年前に流行した「美人」を思い浮かべて、と言われても難しいものだ。

ということで今回は、過去100年間の日本人女性の “美” の変化をまとめた動画をご紹介しよう。約1分30秒の間に、女性の美しさがいかに移り変わってきたかがよ〜く分かるぞ!

・お化粧も、髪型こんなにも変化するのだ!

海外サイト cut.com が製作・公開した動画『100 Years of Beauty – Episode 16: Japan (Mei)』。モデルのクラハシ・メイさんが、1910年代〜2010年代の各時代の「美人」に次々と変身していくのだ。

ということで、解説動画『100 Years of Beauty: Japan – Research Behind the Looks』も参考にして、以下の通り各時代のスタイルを紹介していこう。

・1910年代(明治43年〜大正8年):
特徴は、「束髪(そくはつ)」と「おちょぼ口」。女性の社会進出も進んだことから、日本髪よりも軽くて、簡単に結うことのできる「束髪」が女性たちの間で流行したのだとか。白粉で唇を隠して、紅筆で小さな唇を描く「おちょぼ口」も可愛い。

・1920年代(大正9年〜昭和4年):
「耳隠し」が特徴のこの時代。当時最先端のパーマが使われ、コテで大きなウェーブが付けられた髪型だ。大正13年に創刊され、竹久夢二さんの絵でも有名な雑誌『婦人グラフ』の影響が強かったと説明されている。

・1930年代(昭和5年〜昭和14年):
「モダン・ガール」略して「モガ」スタイルが流行。洋装、クローシェという帽子、ルージュなどのお化粧をする女性が増えたそうだ。

・1940年代(昭和15年〜昭和24年):
第二次世界大戦の影響が強く、パーマや西洋風の髪型は弾圧された。代わりに「銃後髷(じゅうごはつ)」という髪型が流行したという。また動画の中では、「神風」の鉢巻きも巻かれている。

・1950年代(昭和25年〜昭和34年):
戦後のアメリカの占領下に置かれたことで、オードリー・ヘプバーンさんのスタイルが流行。またラジオドラマ&映画『君の名は』に登場した、スカーフやショールを頭に巻き付ける「真知子巻き」も大ブームに。

・1960年代(昭和35年〜昭和44年):
大きな目に、長いまつ毛、カラフルなアイシャドウなどが特徴。歌手の奥村チヨさんがお手本となったスタイルだそうだ。

・1970年代(昭和45年〜昭和54年):
雑誌『an・an』が創刊され、伝説のモデル山口小夜子さんが登場。動画の中でも、山口さんのような髪型、メイクが施されている。

・1980年代(昭和55年〜平成1年):
この時代を象徴するのは、松田聖子さん。ということで、聖子ちゃんカットが登場だ! “ぶりっ子” っぽい仕草も忘れてはならない。

・1990年代(平成2年〜平成11年):
バブル期の前半は、ワンレン、ソバージュの髪型に、太眉、六本木のディスコで踊っていそうなボディコンスタイル。後半には、ガングロが登場する。

・2000年代(平成12年〜平成21年):
経済不況を経験しつつも、21世紀への希望があった時期。ファッションはカジュアルとラグジュアリー感が混ざっていたと振り返られている。動画では、蛯原友里さん風&アゲ嬢スタイルの2つで演出されているぞ。

・2010年代(平成22年〜):
やっと今の時代に到達。cut.com は、「癒し系女子」&「原宿系ファッション」に注目したようだ。

──以上である!!

日本の文化を知っていると、思い出したり、「そうそう」とうなずいたりと大変面白いこの動画。海外の人々も興味を持ったようで、「原宿スタイルが入っていて嬉しい」や「70年代がいいね!」「80年代がオシャレだね!」「モデルさんが可愛い」なんてコメントが寄せられていたぞ! さて、あなたはどの時代のスタイルが好きかな?

参照元:ポーラ文化研究所(日本語)YouTube[1][2]
執筆:小千谷サチ
Credit:cut.comYouTubeFacebook

▼興味深い!

▼こちらでは動画の舞台裏や、解説が見られるぞ