今、世界中でネコの人気はうなぎ上り。ネット上でも、現実世界でも、ネコはチヤホヤと可愛がられている。そりゃあネコは素晴らしいので、この流れは当たり前のことだろう。けれども、大切に扱われるネコばかりではない。
虐待を受けるネコだっているのだ。あるシェルターに運び込まれたニャンコもそう。なんと紫色に染められ、体はかみ傷だらけ。犬の “噛むオモチャ” として虐待されていたようなのだ……。
・シェルターで保護された紫色の子ネコ
この度、米カリフォルニア州サン・ホセの動物愛護シェルターに1匹の子ネコが運び込まれた。生後2カ月未満のオスネコで、体を紫色に染められ、かみ傷やすり傷で覆われていたという。
子ネコは “スマーフ” と名付けられ、シェルターで保護されることに。これで一安心だが、スタッフはスマーフは虐待にあっていたのではないかと考えているようだ。
・闘犬の “噛むオモチャ” として虐待されていた?
怪我したり、虐待にあったネコの治療・保護を行う団体『Nine Lives Foundation』のモニカ・リュディガー獣医師は、海外サイト『The Dodo』の取材に対して「スマーフは犬の “噛むオモチャ” にされていたのではないか」と話している。
世の中には、闘犬の “訓練” に子ネコを使用する人々が多数存在しており、リュディンガー獣医師も「以前にも他の生き物の “生き餌” や “噛むオモチャ” にされた子ネコを見たことがあります。スマーフの状態を見ると、同様のことが行われていたと思われます」と話しているそうだ。
・獣医師「安易に子ネコの里親を探さないで」
スマーフのように、子ネコへの虐待は珍しいことではないという。では、どうすれば虐待を阻止することが出来るのか? リュディンガー獣医師は、「子ネコの里親などを、ネット上などで安易に探してはいけません。ネコをヒドく扱う人だっているんです」と注意を呼びかけているのだった。
・今ではリラ〜ックスしているスマーフ
現在、スマーフは『Nine Lives Foundation』のシェルターで元気に過ごしているようなので、ご安心を。残念ながら紫色の染料は強く、体を洗っても、毛を刈っても完全に色を除去することは出来なかったという。けれどもスマーフはぐんぐん回復中。
『Nine Lives Foundation』の Facebook ページの写真や動画を見ると、他のネコとリラックスするスマーフの姿を見ることが出来る。ある動画には、他のネコの首元を “ふみふみ” するスマーフの姿が。 “ふみふみ” 行為って、ネコが安心したり甘えたい気持ちを表す動作として有名だよね!
保護されたばかりのスマーフの写真を見ると、紫色の毛皮や傷だけでなく、その怯えきった目も印象的だ。ここ日本でだってネコの虐待は存在する。「ネコの里親を探すときは慎重に」など、私たちも注意しなければならないはずだ。
参照元:The Dodo、Facebook(英語)
執筆:小千谷サチ
▼友達のワンダに “フミフミ” するスマーフの動画
▼こちらも “フミフミ” 動画
▼他のニャンコと仲良くするスマーフ動画
▼傷口が生々しい
▼「ネコの不妊去勢を徹底して、不幸な子ネコを増やさないようにしよう」と団体は呼びかけている
▼他の子ネコとも仲良くやっているみたい
▼手術を受けるスマーフ