「今から始めてみればいいじゃない」と嵐が歌ったように、新たに何かと出会い、そして愛し始めるのに遅すぎることはない。今回お伝えするのも、ある女性が1匹のニャンコと出会ったお話なのだが、なんと女性の年齢は……102才!

そしてニャンコを迎えたときに撮った写真で、彼女は笑顔を浮かべていない。その代わり見る者の心を打つ、とても静かな表情をしているのだった。

・長い人生、ネコと過ごしてきた

2015年1月、アメリカに住むイオナさん(102)は、10年間をともに過ごしてきた愛しの飼いネコを失った。若い頃から “ネコを切らしたことがない” というイオナさんにとって、ネコは人生に欠かせない存在なのだとか。

そんな彼女を慰めようと、イオナさんの息子は彼女をテキサス州の「モンゴメリー郡アニマル・シェルター」に連れて行って、新たなネコを迎え入れる手はずを整えた。

・イオナさんに迎えられたネコ、エドワード

そしてイオナさんが出会ったのが、2才のオスネコ、エドワード。毛に薄い灰色と白が混ざった、美ネコ君だ。

シェルターのネコに新しいおウチが決まるのは、とても嬉しいこと。そこでスタッフがエドワードとの写真を撮っていいか聞いたところ、イオナさんは「あなたのカメラが壊れないのであれば」とオチャメに OKしたのだった。

・彼女が浮かべた表情は、笑顔ではなかった

そして写真の中で、イオナさんが浮かべた表情。新しくネコと出会ったのだから、ニッコリ笑顔となりそうだが、そうではない。彼女は、“憂い” すら感じられそうな、固い、なにか決意に満ちた顔をしているのだ。そしてエドワードの体をギュッと抱きしめるその手からも、ネコを思う気持ちが感じられる。

102才というお年を考えると、今後イオナさんがどれだけ長い時間をエドワードと過ごせるのか分からない。それでも彼女が、ずっとエドワードを愛していくことは確かなはずだ。

・高齢者が、動物を飼うことの難しさ

このご時世、お年寄りが動物を飼うことは難しい。なぜなら飼い主さんがあの世へと先に旅立って、動物だけが残されるケースがあるからだ。不幸なことに引き取り手が見つからず、動物が保健所に持ち込まれることも、とても多いのだとか。

そのような事態を防ぐために、多くの団体が譲渡の際に規制を設けており、イオナさんも「モンゴメリー郡アニマル・シェルター」のチェックをクリアしてエドワードと出会ったはずである。

動物を飼うこと、そして誰かを適切に愛することは、決して簡単な行為ではない。だからこそ、私たちはイオナさんの表情に心打たれるのだろう。

参照元:FacebookChicago Now(英語)
執筆:小千谷サチ

▼エドワードの表情にもご注目