OLYMPUS DIGITAL CAMERA

餃子の王……の後に続く言葉は? と聞かれると、100人中90人以上は「何でそんな分かりきったこと聞くのだろう?」と思いながら、「将」と答えるだろう。それはもはや、クイズにもならない問い。常識である。

だがしかし! 「王将」だけでなく、実は「王さま」もいることを、ご存知だろうか? つまり、「餃子の王さま」という中華料理店が存在するのだ。……では、一体どんなお店なのか? そしてどんな餃子が出てくるのか? 実際に私(筆者)が店舗に行って、王さまの餃子を食べてきたので、写真とともにレポートしたい。

・下町の中華料理屋さん「餃子の王さま」

王さまがおられるのは、東京・浅草寺のすぐ近く。雷門から行くと、浅草寺の境内に入る手前で、仲見世通りを右折する。目印は、「餃子の王さま」と書かれた黄色い看板。王様らしい黄色で、なかなか目立っている。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

私(筆者)が訪れたのは、昼時を過ぎていたのだが、店内はお客さんでいっぱいだった。その外観、及び店内は、まさに “下町の中華料理屋さん”。浅草には観光客向けのお店が多いが、ここは地元の人御用達といった雰囲気だ。

・王さまの方が古株

さて、「餃子の王さま」と聞くと、なかには「餃子の王将」をパクったのでは? と思う人がいるかもしれない。しかし! 断じてそうではない。「餃子の王さま」は創業1954年。一方、「餃子の王将」が最初の店舗を出店したのが1967年だから、王さまの方が10年以上古いのだ。

・中華料理店なのにお雑煮まで

そのメニューは、ラーメン(530円)、チャーハン(780円)、王さまの餃子(420円)、ニラレバ炒め(780円)といった中華料理店の定番から、お雑煮(800円)まで。

値段だけを見れば、王さまの方が王将よりも若干高い印象は正直否めない。だが、そもそもチェーン展開している王将と、個人経営の王さまを価格面で比較するのは適切ではないだろう。何より肝心なのは味である。

・表面パリッパリッの餃子

そう思い、王さまの餃子を食べてみると……表面パリパリで具がたっぷり! 特に焼き目が付いている部分は、まるで揚げたのかと思われるほどにパリッパリッだ。そして、中の餡はニラなどの野菜のみ。それが細かく刻まれており、噛むと野菜の甘みがあふれ出す。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こんがりとしたキツネ色の焼き目、細かい具材、そして丁寧な包み方などからは、王さまの頑固なこだわりが垣間見えるようである。また、チャーハンは、餃子同様にネギやチャーシューなどの具材が小さく刻まれた、昔なつかしの味。餃子もチャーハンも、文句なしに美味しい! 

ちなみに、「肉の餡が詰まった餃子の方が好み」という人は、豚肉が使われた肉餃子(500円)もあるので、そちらを選ぶといいだろう。とにかく、浅草の人に半世紀以上親しまれてきたのも納得であった。王さまの味がどんなものかと気になった人は、是非一度立ち寄ってみてはいかがだろうか。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 餃子の王さま
住所 東京都台東区浅草1-30-8
時間 11:15~14:30(L.O.)、16:00~20:30(L.O.)
休日 火曜日

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼こちらが餃子の王さま
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
▼その名も『王さまの餃子』(420円)
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
▼細かく刻まれた具材
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
▼肉餃子(500円)
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
▼餃子はどれも1つ1つ丁寧に包まれている
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
▼チャーハン(780円)
OLYMPUS DIGITAL CAMERA