誰にだって、なんにだって、出会いはある。それが大切な存在との出会いなら、なおさら思い出深いものだろう。きっと、あなたの元にやってきたニャンコとも、神様に感謝したくなるような素敵な出会いだったはずだ。
しかし、今回ご紹介する「子ネコとの出会い」は、神様に感謝するだけでは足りない。ある女性が、目も見えないボロボロの子ネコと出会い、お世話をしていくのだが、その背景にはたくさんの人々の助けがあったのだ。
・死にそうな子ネコとの出会い
2015年1月、ハンドルネーム darkkon さんという女性が、職場近くで1匹のオスの子ネコと出会った。子ネコはガリガリに痩せていて、毛並みもボロボロ。両目が見えない状態で、今にも死んでしまいそうなほどヨロヨロしていたという。
エサを与えてみたところ、力弱くも、食べ始めた。そんな状態の子ネコを見捨てられないけれど、家にはすでに2匹のネコがいる……と、大いに迷った結果、彼女は子ネコを保護することにしたのだった。
・お風呂場に隔離することに
感染病にかかっているかもしれない、ということでお風呂場に子ネコを隔離することに決定。段ボール箱や毛布、水やエサなどを用意してやり、子ネコを住まわせることにしたのである。
・動物病院で色々とチェック
翌日、子ネコを動物病院に連れて行ってみたところ、栄養失調・脱水症状・ノミなどの問題が確認された。その上、ダニ疥癬(かいせん)症によって、細菌に感染したことがキッカケで、目が見えなくなったのではないかということも判明。
しかし幸運なことに、ネコにとって最も恐ろしい病気「猫免疫不全ウイルス」と「猫白血病」は陰性だったので、人間側はホッと胸を撫で下ろしたという。
・高額な医療費をまかなうために
それでも、疥癬(かいせん)などを完治させるために、子ネコはまだまだ獣医師さんのお世話になる必要がある。ということは、高額な医療費を捻出しなければならない。どうしようか、と思い悩んでいた darkkon さん。
そして、この「子ネコ助けエピソード」を海外サイト Reddit に掲載したところ、たくさんのアドバイスが寄せられた。その中の一つに、「子ネコの闘病生活をネット上でライブ配信して、寄付を募る」というナイスな提案があったのである。そして darkkon さんは、子ネコに “ミスター・キャット” と名付け、お風呂場での生活を24時間ライブ配信してみたところ、世界中からたくさんの寄付が集まったのだった。
・ついには視力まで回復
その後、ミスター・キャットの皮膚の状態もどんどん良くなり、保護から3週間目にしてようやく darkkon さんは、ミスター・キャットの体に触れることができたのである!
皮膚の手入れ、愛情のこもったスキンシップ、栄養のあるご飯などで、ミスター・キャットはさらに回復。そして、ついには目が開き、左目の視力が回復したのだった。現在では、 “隔離スペース” を出て、他のネコたちと一緒に幸せに暮らしているという。
ミスター・キャットと出会った当初は、保護すべきかどうか色々と迷い、保護してからもお世話に追われた darkkon さん。その大変さから「拾うんじゃなかった」という言葉が、頭をよぎることもあったかもしれないが、今となってはミスター・キャットとの出会いに感謝しているはずだ。最後に、ミスター・キャットの回復過程を写真でご紹介したい。