これは今年の8月、au の iPhoneユーザーである私(筆者)に突然降りかかった事態の話である。 簡潔にいうと、LINEトーク履歴を誤って緑のメッセージアプリ(MMS)に送信したら、膨大なデータを受信したことで緑アイコンが処理能力を失い、完全に沈黙したのだ。

このトラブル、実は意外と多いようで、ネット上には解決策を問う質問が多々みられる。 しかし、コレ!という解決策には出会えなかった。今回は、ネットには載っていない、私が偶然気づいた意外でもっともカンタンな解決法をご紹介したい。

・緑アイコンと青アイコンという、2種類の異なるメールアプリの存在

そもそも、なぜこのような事態が発生してしまったのか? iPhoneのメールアプリは2種類ある。 簡単にいうと、緑アイコンと青アイコン。 しかし、この2種類のメールアプリが必要ない程までに手軽に利用していたのが……ご存知「LINE(ライン)」だ。

なので私は正直、この2種類の異なるメールアプリを利用する機会はあまりなく、違いをイマイチよく理解できていなかった。──あの日までは。

・トーク履歴を送信

LINEには、「トーク履歴を送信」という機能があることをご存知だろうか? これは文字通り、スレッド内のトーク内容をテキストデータ化し、ファイルとして添付してメール送信できる という便利な機能なのだが……このデータ容量が実はトンデモなくデカい可能性があるのだ。

あたりまえだが、会話が多ければ多いほどデータは膨らみ、容量は大きくなる。そんな “大容量トーク履歴を、緑のメッセージアプリ(MMS)に送ってしまった” だけで、私のメッセージアプリ(MMS)機能は、半永久的に凍結してしまったのである。

・緑と青の違い

緑のアイコンはふきだしのマークで、携帯番号や、携帯メールアドレス宛のメールアプリ。 青のアイコンはお手紙のマークで、PCアドレス宛てのメールアプリ。 例えるならば、緑はあくまで「道端でのおしゃべり」。 青は「必要書類をシッカリ封筒に入れて、あとでゆっくり読んでくださいね」というビジネスライクなやり取りだ。

言うまでもなく、「ファイルなどを添付した大容量のメール」は、PCアドレス宛に送るべきだった。にもかかわらず、緑アイコンに大容量トーク履歴を送信するということは、立ち話なのに自分の半生をマシンガントークで一斉にしゃべり倒してしまうことに等しい……。青天の霹靂(へきれき)である。

・真っ白に燃え尽きた緑アイコン

受け止めきれないほどデータを送り込まれた緑アイコン。処理能力を失ったのか、完全に沈黙している。起動しても、いつもの画面がでてこない。まるで何か考え事でもしているかのように白い画面のまま「………」と、十数秒固まっている。

あしたのジョーの「燃え尽きちまったぜ……真っ白にな」状態よろしく、本当に真っ白になっちまった! そして、ついには「考えるのをやめた」とばかりにホーム画面に戻り、起動したことも何もかも “なかったこと” になっちまう。しっかりしろ! 起つんだジョー!! しかしその後、もう何をやってもダメだった。

・Appleですら「現時点での解決法はない」

私は auショップ、Appleお客様サポート、さらに au の iPhoneサポートデスクの3機関に問い合わせ相談した。するとそれぞれに知恵を絞り、全力を尽くしてくれたが、結論「現時点での解決法はない」とのことだった。どのような対処をしたかは、以下の通り。

1. 電源オン・オフ(起動中のアプリは全て消し、Safari で開いているページも全て消す)
2. ネットワークリセット
3. バックアップをとり、iPhone復元

他にも細かなことは色々やったが、要するに、諸悪の根源である「大容量データ添付メールを削除」すれば解決するのであろうことは安易に想像できる。……しかし、『削除』ができないのだ。緑アイコンを開けないから、できないのだ。

設定を変えて、青のメールアプリから開いたり、PCでメール管理しようにも、その設定の為のリンクやパスワードは、すべて緑のアイコンアプリに送られてしまうからだ。そしてそれを、開けないのだから…… iPhone を初期化して、復元しても、結局パンクしたまま復元されてしまうのだから……。

・もうiPhoneを初期化するしかない!?

こうなってしまうと、もう iPhone を初期化し、新しい iPhone として使うしか道は残されていない……というのが正しい結論だ。今の使い慣れた環境の iPhone のまま、緑のアイコン・メッセージアプリ(MMS)からのメールを閲覧することは、もうできないのだ。

というわけで、私は諦めた。あまりに突然で、あまりに些細(ささい)なきっかけだっただけにしっくりはこないが、納得するしかないのだった。

その間も、メールは続々と届いている。通知も、どんどんくる。だが、「見れない」……という状況のまま3カ月が過ぎようとしていたある日、事態は思わぬ展開を迎える。なんと偶然、メチャクチャ簡単な解決法を発見してしまったのダ! 続きは2ページ目にGOなのダッ!!

執筆:DEBUNEKO
Photo:RocketNews24.