1

Facebookは友人とコミュニケーションを取るだけでなく、人を探したり助けを求めたりといった目的で使用されることもある。もしSNSで “臓器を提供してほしい” という人を見かけたら、他人のあなたは助けを申し出られるだろうか? 

ある母親が、病気の娘のために「肝臓の一部を提供してほしい」とFacebookで懇願したところ、なんと望みが叶えられたというのだ。ある無私無欲の他人が、“ただ助けになりたい” との理由で救いの手を差し伸べたという、感動のストーリーをお伝えしたい。

・稀な代謝性疾患を患う3歳の女の子

米ペンシルバニア州に住むドーニャ・スティーヴンソンさんの3歳になる娘ケネディちゃんは、タンパク質が分解できない稀な代謝性疾患を患っている。深刻な病気を患うケネディちゃんは、肝臓移植をしなければ命が助からないと診断されてしまったのだ。

・母親の一生に一度のお願い

そこでドーニャさんは藁にもすがる思いで、Facebookに懇願のメッセージを残したのである。

「一生に一度のお願いです。血液型がO型Rhプラスで、娘ケネディに肝臓の4分の1を提供してくれる人はいませんか? 途方もないお願いだとは十分承知のうえです。こんな投稿をする自分が信じられませんが、母親として、どんな可能性にも賭けてみたいのです」

すると思いがけなく、彼女に一通のメッセージが届いたのだ。

・高校時代の同級生が助けを申し出る

連絡をくれたのは、ドーニャさんの高校時代の同級生マイケル・トンプソンさんだった。高校時代に決して親しい間柄ではなかったという彼が、「僕の血液型はO型Rhプラスですよ」とメールをくれたのである。

どうしても助けになりたいと申し出る彼がクロスマッチ検査を受けたところ、ケネディちゃんと適合することが明らかに。こうして肝臓移植を受けることになり、手術は無事に成功。彼のおかげで、ケネディちゃんが病気を克服できる可能性が飛躍的に大きくなったのだ。

・娘をマイケルのような人間に育てたい!

消防士であるマイケルさんは、「助けを求めている人がいたら、助けに行くのが我々の仕事です。移植のことも助けになればと思って申し出たのですが、全てが順調に行って良かったです」と語っている。

そんな彼についてドーニャさんは、「マイケルには感謝しても感謝しきれません。彼のような無私無欲で素晴らしい人間に娘を育てることで、彼にお返ししたい」と、感謝の気持ちを述べている。

ギブ&テイクが普通になっている世の中で、本当に心温まるストーリーである。マイケルさんの真似はなかなかできないにしても、少しでも人助けできるチャンスがあったら、積極的に救いの手を差し伸べたいものだ。

参照元:Facebook @Donya McCoyabc7CBS Pittsburgh(英語)
執筆:Nekolas

▼母親がFacebookに残した「一生に一度のお願い」のメッセージ

▼ニュース動画