世界中で一大旋風を巻き起こした衝撃の海外ドラマ『ブレイキング・バッド』は、余命少ない高校教師が家族に遺産を残すため、ドラッグを精製して麻薬の世界に染まっていくというストーリーだ。シリーズに登場する高純度ドラッグ “ブルーメス” とは覚醒剤のメタンフェタミンのことで、本作の第2の主役とも言えるだろう。
見た目が水晶に似ているため “クリスタル・メス” との異名を持つメタンフェタミンは、中枢神経興奮作用をもつ依存性の高い薬物だ。深刻な副作用を起こすことで知られているため、間違っても危険なドラッグに手を出さないよう、恐ろしい副作用についてお伝えしたいと思う。
・常用者の皮膚に見られる傷の原因は!?
海外の映画やドラマに登場するクリスタル・メス常用者の皮膚に、かさぶたのような傷ができているのに気づいた人もいるだろう。メスを吸引すると血管が縮小して血流が悪くなるため、常用していると血管組織が大きなダメージを受けてしまう。そうする皮膚組織が弱ってくるため、吹き出物や炎症・傷ができるのである。
・皮膚の下を虫が這っているような幻覚に襲われる
また常用者は、蟻走感(ぎそうかん)と呼ばれる “皮膚の下を虫が這っているような幻覚” に襲われる。すると皮膚の中から虫を引っ張り出そうと、猛烈に皮膚を掻きむしるようになるのだ。こういった理由で、常用者の顔や皮膚にはかさぶたのような傷ができるのである。
・2~3年で一気に老ける
メスの常用者の写真を見ると、2~3年という短い期間で一気に老けているのが分かる。なかには20歳近く老けてしまったように見える人もいる。
メスを吸引すると血管が収縮して栄養分が肌に行き渡らないため、肌の弾力がなくなりシワやたるみの進行が激しくなる。また食欲減退による体重激減で、顔がやつれて老け込んでしまうのだ。
・「メス・マウス」と呼ばれる症状で歯がボロボロに!!
そして “メス・マウス” と呼ばれる症状で歯がボロボロになってしまうのである。メス使用による唾液の分泌減少は酸の中和作用の低下を招き、歯が欠損する う蝕(うしょく)が進みやすくなる。加えてハイになったまま歯を磨かない不衛生な状態が続くと、さらに虫歯や う蝕を促進させてボロボロになってしまうのである。
・『ブレイキング・バッド』のおかげで取締りが強化
アメリカでは年間およそ2万5000人が、メタンフェタミンの使用で命を落としている。メスを取り上げた『ブレイキング・バッド』が放送開始されたのは2008年だが、ドラマのおかげで放送開始以来、麻薬取締局がメスの製造者を厳しく取り締まるようになったそうだ。
『ブレイキング・バッド』は世直しにも一役買ったようである。日本でも脱法ハーブおよび覚醒剤の問題が絶えないが、ドラッグだけは絶対に手を出してはならない。せっかく授かった命と人生を根こそぎ破壊してしまう薬物とは、関わらないように気をつけてほしいものだ。
参照元:YouTube、abc13、FRONTLINE、RadioTimes(英語)
執筆:Nekolas
▼年齢に注目して頂きたい。わずか数年で一気に老け込んでしまっている。
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