日本が生み出した発明品のなかで、もっとも肛門に優しい商品といえば、言わずと知れたTOTOの「ウォシュレット」であろう。他メーカーのウォシュレット的な商品は「シャワートイレ」と呼ばれているが、通称するならウォシュレットだ。
そんなウォシュレットは基本的に電源が必要。風呂トイレ別の部屋ならば、たいていトイレにもコンセントは付いているが、ユニットバスには付いていないことが多い。よってユニットバスではウォシュレットの恩恵を受けられない……と思いがちだが、あきらめるのはまだ早い! トイレに電源がなくてもウォシュレット的な活躍をしてくれる「簡易シャワートイレ」的な商品が古くからバリバリ売られているのだ!
・2種類の「簡易シャワートイレ」が流通している
ためしにAmazonなどで「電源不要 簡易シャワートイレ」などのワードで検索してみると良い。出るわ出るわ、わんさかヒットする! すべて海外では実際に使われている商品らしく、「これが正式名称」といった名前は存在しないっぽいのだが、大きく分けて2種類の簡易シャワートイレが売られているのだ。
ひとつは「ツマミ」が3つ付いたタイプ。もうひとつはツマミが2つ。しかし、“水が出る仕組み” や “取り付け方” などは両方ほとんど同じなので、よーく比較して気に入った方を選ぶとよいだろう。ともに価格は5000円くらい。それぞれの細かい違いは、この記事の最後に説明したい。
・水の勢いだけでノズルが出てくる
まず最初に、どのようにして「簡易シャワートイレ」が動くのかを簡単に説明したい。ツマミをひねると、簡易シャワートイレ本体に水道水がダイレクトに流れ、その水の勢いでノズルが「ニュッ」と顔を出し、ものすごい勢いで「ジャーーーーッ!」と肛門めがけてストライクといった感じである。詳しくは記事下の動画を参照だ!
もちろん肛門だけではなく「ビデ」モードもあるので女性も安心。ツマミのひねりぐあいで水圧の強弱もつけられる。ノズル位置などの調整はできないが、そこは簡易シャワートイレを設置するときに、固定位置を微調整すれば問題なし。また、「ノズル洗浄」モードも完備しているぞ!
なお、唯一の難点は「お湯が出ない」ということ。電源の付いているウォシュレットは電気の力で水を温めている。しかし、この「簡易シャワートイレ」には、お湯を温める能力はない。冬場は「ヒャー」と冷たいが、きっとそのうち慣れてくる。
・工作が得意な人なら20分くらいで設置完了
次に設置方法を簡単に説明したい。まずはトイレのタンクに水を送り込む部分の「実は蛇口」的なところをマイナスドライバーでしっかりと閉じ、水が出ないようにする。次に工具を使って、「トイレのタンクに水を送り込むパイプ」を取り外す。あとは簡易シャワートイレに同梱されている「分岐ホース」を取り付けて第一段階終了。
次に便座を取り外し、便器と便座の間に簡易シャワートイレを取り付ける。そして最後に、簡易シャワートイレと分岐ホースを接続したら……夢のウォシュレット生活があなたのもとへ! 工作が得意な人なら20分くらいで設置完了することだろう。多少の工具は必要になるが、私(筆者)場合はプライヤーとマイナスドライバーだけで設置した。
・デザイン重視か、使い勝手重視か
最後に、Amazonなどの通販サイトで現在よく見かける「2種類ある簡易シャワートイレ」の違いについて説明しよう。まず、デザイン的には圧倒的に「ツマミが3つ」のほうがスタイリッシュ。だが、その「ツマミ」を回すとき、ちょっと固くて力が必要……という難点がある。
一方の「ツマミが2つ」のデザインは、なにやらトロピカルな南国ムードが漂っており、「余計なプリントするんじゃねえ!」と突っ込みたくもなってくるが、ツマミの回し具合と「柔らかさ」にかんしては、こっちのほうが断然イイ。デザイン重視か、使い勝手重視か……といった選択になることだろう。しかし、どちらを選んでもユニットバスでも夢のウォシュレット生活があなたのもとへ! だ。健闘を祈る。
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.