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人気のお店というのは、いつ行っても行列が途絶えることがない。少し空いたら行こうと思い、行列を離脱して再び店に戻るとさらに行列が長くなってしまったり、場合によっては食材の在庫が切れて営業を終了してしまうこともある。

東京・新橋にある「京鰹節つけ麺 愛宕」もそんなお店のひとつだ。昼時をすぎても行列が途絶えることがなく、油断すると15時の昼営業終了時間を迎える前に、店前に「準備中」の看板が出てしまう。どれだけ待ってもいいから、食べたい味というのは存在するのだ。愛宕に行くなら、多少待つことを苦にしてはいけない。

・早めに行かないと……

実は私(記者)は、このお店の味にたどり着くまでに3回もお店を訪ねた。初回は昼営業終了時間のギリギリ前の14時50分頃。さすがに遅すぎるかな? と自分で思ったのだが、やはり店前には準備中の看板。2回目は反省を踏まえて、14時10分頃に行ったのだが、それでも時すでに遅しだった。

・混雑時間でも行った方がいい

そして3回目にして、ようやく店内に入ることができたのである。補足をすると、その時も14時前でギリギリ入店でき、私が入った直後に準備中になってしまった。とにかくこのお店を目指すのであれば、混雑する時間を避けようと思わない方がいい。早く着きすぎて時間を持て余すくらいでなければ、おいしい味にありつくことはできない。

・昼すぎでも行列

14時前であっても店前には数人が立ち並んでいる状態。愛宕は駅から若干離れた場所にある。しかも外観は黒塗りで決して目立つ店とはいえない。それでも14時で人が並ぶということは、このお店の味が高い支持を得ている証拠と感じた。

・オーダー間違えた!?

店前で15分程度並んでようやく入店。さて、何を頼むか。店名に「つけ麺」とあるのだから、初回はつけ麺を頼むべきところを、私はこういう時に焦ってしまうクセがあり、何も考えずに「愛宕らー麺」を頼んでしまった。席についてからしまったと思ったのだが、実はこのオーダーミスにより、目からウロコの発見をするに至る。

・魚介はあまり好きではないのだが……

私は魚介系の味が苦手である。以前猛烈な魚介のお店にいってから、あまり好みではないことを発見して以来、どこへ行っても魚介系は避けることにしている。この日焦ってオーダーしたのは京鰹節を使ったしょう油味である。同じく京鰹節を使った豚骨もあったのに、なぜ魚介が際立つしょう油を選んでしまったのか? と自分を問いただしたい気持ちになった。

・鰹節の役所

だが、実際にラーメンを食べてみて、その上品な柔らかい味に驚いた。以前食べたものは強烈な魚臭とエグミが受けつけなかったのだが、ここの味は全然違う。魚の主張が控えめでむしろ、鶏出汁としょう油のおいしさを引き立てているようだ。さらりと舌のうえを滑るように流れて行くのに、深いコクが口のなかに残っている。

・また食べたい!

そして全粒粉を使用した細麺は、噛めばしっかりとした小麦の味わいを感じる。さらりとした流れるスープの感触と、固めの麺のコントラストが面白い。それぞれがそれぞれの役割をしっかりと果たしているようだ。濃いめの味付けのチャーシューがアクセントになって、丼に華をそえている。全体的に上品な味で、食べ終わった直後から「また食べたい」と思ってしまった。

魚介が得意ではないという人は、一度ここのラーメンを食べてみると良いのではないだろうか。繊細かつコクの強い鰹節の味を堪能できるはずである。ただし、昼時は早めの時間がおすすめだ。

・今回紹介した店舗の情報

店名:京鰹節 つけ麺 愛宕
住所:東京都港区新橋5-8-3 代市ビル1F
営業時間:11:00~15:00、17:00~22:00(早めに終了する場合あり)
定休日:日・祝日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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