皆さんはボツワナ共和国についてご存じだろうか? 北はザンビア共和国、南は南アフリカ共和国、西はナミビア共和国、東はジンバブエ共和国に囲まれている。地理的なものは何となく理解できたかもしれないが、きっとそれ以上のことはほとんどわからないのではないだろうか。
実はこの国には、へヴィメタルムーブメントがしっかりと根付いている。メタルは音楽やファッションとしてだけでなく、生き様としても浸透しているようである。以前の記事で紹介した画像を見てもらえば、生き方であることが容易に理解できるだろう。純粋にメタルを信仰している彼らの顔つきには迷いがないのである。
・メタルを愛する「Marock」
ボツワナのへヴィメタルについて調べたところ、メタルを愛する人たちのことを「Marock」と呼ぶそうな。YouTubeに公開された動画「Botswana Metal Warriors – Marocko and Rola」には非常に興味深いシーンが収められている。
・メタルは生き方
それはボツワナで行われた、1000キロ砂漠レースで黒尽くめの集団が闊歩する姿だ。革ジャンにカウボーイハット、身体中に鎖を巻きつけた彼らこそがMarockである。メタルは生き方である。したがって、砂漠を踏破するレースでもそのスタイルを崩さないのだ。
・ドキュメンタリー映画も放映されている
その映像を見ると、まるで子供たちが彼らに憧れを抱いているように見えるのである。Marockを取り巻くようにして、人々がついて行く姿が印象的である。当然バンドも盛んのようで、2014年に『March Of The Gods: Botswana Metalheads』というタイトルのドキュメンタリー映画も公開されたもよう。ボツワナメタルは確実に文化として形成されているようだ。
・ボツワナらしい道を
ちなみにボツワナのへヴィメタルは、アフリカの大地を感じさせる雄大なビートが特徴だ。北欧メタルが繊細でメロディアスなのに対して、彼らの音楽は大胆なグルーヴを感じさせている。どうか他国のメタルに影響を受けることなく、独自の道を歩んで欲しい。
▼2010年の映像。ボツワナの有名バンドが集結して演奏を行っている
▼Metal Orizonというバンドのパフォーマンス。アフリカらしさを感じさせる
▼ドキュメント映画『March of GODs』のトレーラー映像
▼1000キロ砂漠レースの一幕、Marockが闊歩する