
あなたは、「ブラジルのタクシー」と聞くと、どのようなことをイメージするだろうか? 恐らく少なからぬ人が、ブラジル → 治安があまりよくない → タクシーに乗ったらボッタクリにあう&最悪の場合、怪しいところに連れて行かれる……などのネガティブな印象を抱いているのではないだろうか。
正直、記者自身がそうだった。しかし実際ブラジルに行くと、その印象ががらりと変わったので、ここで取り上げたい。また余計なトラブルを避けるために、日本で調べておきたい意外なことにも触れよう。
・海外旅行でありがちなタクシートラブル
海外でタクシーに乗ったら、料金をふっかけられた、またはお釣りをごまかされた、というのはよくある話だ。特に、治安のあまりよくないところでは比較的起こりがちと言われている。読者の中にも、「海外で法外な運賃を請求されて戦った経験がある」という人は多いのではないだろうか。
ただ、治安の悪い国ほどタクシーでトラブルが起こりがちなのだが、治安の悪い国ほど、移動の際にはタクシーが必須、短い距離でも乗らないとヤバい、というジレンマがある。
そしてブラジルも、治安面を考えればタクシーは欠かせない交通手段である。
・30回以上利用して1度もトラブルなし
なので私も、個人旅行でブラジルに来ている他の旅行者同様、滞在中には頻繁にタクシーを利用した。数としては、30回以上。その間何かトラブルがあったのかというと……
1度もなし! ボッタクられたり、料金を吹っかけられたこともなければ、お釣りをごまかされたこともなかった。もちろん、怪しい場所へ連れて行かれそうになったこともなし。流しのタクシーを利用しないなど、事前にガイドブック等で注意喚起されていたことを守ってはいたが、正直ここまでトラブルがないのは予想外であった。
・「端数は入らねぇ」という運転手も
それどころか中には、「端数はいらねえよ」といわんばかりに、小銭を受け取らない運転手も。もちろん運転手にもよるだろうが、私が経験した範囲では、お金に対してクリーン、かつ人として安心できる人が多い、という印象を受けた。
・こちらの誤解からトラブルになるケースも
とはいえ、ブラジルでタクシートラブルに見舞われる人もいる。その原因がタクシー運転手側の場合もあるのだが、こちらの無知が原因でトラブルになることも。その結果、相手に非常に不快な思いをさせてしまうこともあるので、そのケースを紹介したい。
・ブラジルのタクシー料金システム
まず、ブラジルのタクシー料金システムを簡単に触れよう。ブラジルのタクシーは、ほぼ全てメーター制。都市にもよるが、初乗りは4レアル(約180円)前後で、平日の22時から早朝6時までと休日は、25%ほど割り増しとなる。
また、平日料金を意味する「1」と休日料金を意味する「2」が、メーターに表示され、どちらの料金なのかが一目で分かるようになっている。
・知らないばかりに「ボラれた」と勘違いする旅行者も
ブラジルで知り合った日本人旅行者によると、その料金システムを知らないばかりに「ボッタクられた!」と勘違いした人が少なからずいたようなのだ。ブラジル=治安が悪いというイメージがあったがために、神経過敏になってしまったのかもしれない。
具体的に言うと、タクシーに乗った時点で、メーターに4レアルと表示されているのを見て抗議したり、休日料金の存在を知らずに、「この金額はおかしい」と運転手に怒ったりなどである。これは、運転手からすればいい迷惑だ。もちろん旅行者側にとっても、大きな損である。
・事前にタクシー料金をある程度把握しておくのは結構大事!
海外旅行をする場合、事前にその国に関してある程度調べていく人は多いだろう。治安面だったり、通貨の交換比率だったり、割のいいレートで両替できる銀行の場所だったり、行きたいレストランだったりなどだ。一方、タクシーの料金システムというのは、意外と優先順位が低い。
しかし国によっては、それを知っておかないと、最悪の場合自分自身が相手にイヤな思いをさせかねない。その国の言葉で意思疎通できるならば、現地で誰かに聞けばいいだろう。だがブラジルのように、ほぼポルトガル語しか通じない国では、現実にはなかなか難しい。身振り手振りで、「初乗り料金がいくら、休日の割り増しが何%」まで教えてもらうのは、かなり大変である。
なので、英語がほとんど役に立たない国に行く予定で、なおかつタクシーを頻繁に使うことが予想されるならば、面倒でもその国のタクシー料金システムだけは事前に日本で調べておくことをオススメする。
それだけで、自分が相手にイヤな思いをさせてしまう可能性はぐっと低くなる。しかも、もし相手が料金をごまかそうとしたらすぐに分かるから、いざという時に助かるぞ。
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼ブラジルのタクシー。流しのタクシーを利用するのは極力避けよう
和才雄一郎
【体験談】世界最凶レベルと噂の「メキシコの治安」はこうだった
【お願い】ナイロビ在住ケニア人タクシードライバー・チャオス氏へのチャーター依頼について
「日本のブラジル」でタクシー運転手さんに「おすすめのブラジル料理店」を尋ねてみたら意外すぎる展開になった / 群馬県大泉町
【35万で買える】ケニアのトゥクトゥク事情 / カンバ通信:第104回
【天国と地獄】Uber(ウーバー)とBolt(ボルト)の登場はケニアのタクシー業界にとって良くも悪くも “革命” だった / カンバ通信:第275回
【実録】東南アジアで仕入れたものを日本で売れば素人でも利益が出せるのか? 2年間の戦いの結果
【4コマ】魔王軍はホワイト企業 1833話目「勇者アルティ㉙」
回転寿司の「チーズ創作寿司」が深いから食べ歩いてみた結果 → 密かにぶっ飛んでるチェーンがあった
女ひとり飲みで鳥貴族 → ラーメンをハシゴしたら、暴飲暴食が爆発した。忘年会は自由でいい。
横浜中華街の食べ放題ってどうなの? 気になるからオーダーバイキング・時間無制限のお店を利用してみた
【本日発売】「ローソンの福袋」(2160円)があまりにパンパンに詰まってて、持って帰るのちょっと恥ずい
中国の「渡航自粛勧告」から2週間、現在の「奈良公園」で目の当たりにした意外な光景
【中国渡航自粛】ガチ中華だらけの上野・アメ横に行ってみたら → 取材拒否の連続に…
【値上げ検証2025】スーパーとコンビニで「全く同じもの」を買ったら価格差はいくらになるのか → 絶望が待ち受けていた
【抽選結果速報】ケンタ福袋2026の抽選に編集部20人で応募してみた → さすがに泣いた
中国「渡航自粛要請」から2週間が経った京都市内「祇園」「清水寺」「錦市場」の様子を見に行ってみた
中国「渡航自粛勧告」から1週間経った、東京・浅草を見に行ってみた
【納得】ガストの「ジョブチューンで唯一不合格だった」メニューを食べてみた → 不合格にする気持ちがわかった
【検証】10年間ほぼ毎日飲んでる「コーヒー」を1週間断ってみたらこうだった
【は?】楽天で見つけた「在庫処分セール半額おせち」を買ってみた結果 → 届いた数日後にブチギレかけた
【雑草対策】カインズで598円「撒くだけで防草できる人工砂」の効果がヤバ過ぎた / お財布にも環境にも優しい超画期的アイテム
【検証】「スタバはどのサイズを頼んでも量は一緒」という動画が出回る → 実際に試してみた
【事故】楽天で買った『訳ありB級フルーツ福袋』を開封した翌日、妻から信じられないLINEが来た「メロンが…」
【これは安心】タクシー運賃が乗車前に分かるサービスが全国で解禁へ! ついにメーターの恐怖から解放されるぞーーーッ!!
【ノーヘル爆走】海外のウーバータクシーは「バイク」も呼べる! さっそくエジプトで利用してみたところ … 「偶然死ななかっただけ」だった!
【車好き必見】キューバに行けば乗り放題! クラシックカータクシーに乗ってみた
生まれて初めて海外で「Uber」を使ったら便利すぎて心の底から感動した!
初めてUberをドイツで使ってみたら、噂以上に便利&親切すぎた!!
【ヤバすぎ】なにげなく行った店が “絶対に行ってはいけないポテト屋さん” だった…。治安、味、すべてにおいて過去最悪 / カンバ通信:第386回
ケニアのタクシー運転手に現在のコロナの状況とタクシー稼業について聞いてみたら…【カンバ通信】第298回
【保存版】金沢旅行の移動は断然レンタサイクルがオススメ! 1日200円で主要な観光地をめぐる方法
「もうタクシーの仕事は終わりだ」「命綱は日本人」ケニア運転手のリアル壮絶24時【カンバ通信:第426回】
ケニアの「給料事情」と生活費 / タクシー運転手(兼ライター)の平均月収も大公開! カンバ通信:第407回
街が「治安部隊vsデモ集団」で厳戒態勢の中、ポテト屋の店員が教えてくれた安全対策は…【カンバ通信:第421回】
【土用の丑の日】浜松のタクシー運転手に「オススメの鰻屋までお願い」と言った結果 → 異世界感が凄い場所にたどり着いた