現在北極点に向けて、無補給単独徒歩でチャレンジしている冒険家の荻田泰永氏。24日目(2014年3月31日)の定期連絡が日本の事務局に入ったので、現在の状況についてお伝えしたい。
・荻田氏からの定期連絡(日本時間 3月31日 12:02)
現在地: 北緯84度20分 西経76度3分
この日の移動距離: 12.3km
天候: 晴れ
気温: マイナス32度
・2日連続10km超え
この日も前日に続いて、10kmを超える距離を移動。午前中はやや雪に足をとられたようであったが、午後から苦しい場所を脱して、順調に前進したようだ。
・理想的なリードに遭えるか?
この先、やはり鍵になってくるのがリード(氷の裂け目)である。事務局の情報では、理想的な南北方向のリードは依然確認できていないとのこと。だが、それに近い形のリードが近くに存在しているという。もしかしたら2日後くらいに、その地点までたどり着くかもしれない。そうなれば、冒険はさらに加速する可能性も十分にある。
はたして北極点に向かう大きな足掛かりとなるのか? 気になるところである。
情報提供: 荻田泰永 北極点事務局
画像: 荻田泰永 Facebook
執筆: 佐藤英典
▼2014年3月31日現在の荻田氏のおおまかな位置
▼カナダ環境省が公開している北極周辺の衛星写真(2014年3月31日の画像)
▼冒険時に感じる『自由』について、荻田氏は次のように語っている。「制約がないことが自由なのではなくて、厳しい制約の中で明日になんの保証がなくてもすべての判断が自分の主体で、その判断によって起こりうるすべてが自分の身に降り掛かってくるとき、一切は明確になって心は自由になる」