記者(私)は最近、北海道・札幌を訪れた。東京都内は連日30度を超える猛暑が続いているのに、札幌は日中でも24~5度。この日は雨天だったため、最低気温は18度まで下がっていた。おかげで気温差にやられて風邪をひいてしまった。寝込んだ翌日朝、どうしてもラーメンを食べたくなって、繁華街すすき野のとあるラーメン店に早朝足を運んだ。
・午前6時、酔っ払いがいない
そこで驚く光景に出くわした。午前6時30分頃、若者で満席の店内に1人も酔っ払いがいない。札幌の人たちはお酒に強いのか? それとも別の理由があるのか。とにかく、誰もが昨晩から飲んでいるはず。それにも関わらず、酔った素振りは微塵も見せずにラーメンを食べていたのである。
・明け方のすすき野
前日、頭痛と悪寒に見舞われ、午後10時に就寝。体調は回復しきったと言えない状況だったのだが、午前5時に目が覚めてしまい、そのまま寝付けなくなってしまった。仕方ないので、24時間営業しているラーメン店を探しに、明け方のすすき野を散策したのである。
・店舗数3500店以上
すすき野は日本でも屈指の繁華街。店舗数は3500以上もあると言われている。道路が広いために、密集しているようには見えないが、にぎやかな看板が華々しく夜の街を飾っている。明け方になると、飲み帰りや勤め帰りの人々が街を歩いている。新宿・歌舞伎町の明け方の様子と比べると、出歩いている人が多くいるように見えた。
・つぶれている人が1人もいない
彼らをよく見てみると、飲酒酩酊している人はほとんどいない。いや、記者がこの日見た範囲では、酔っぱらってつぶれている人は1人もいなかった。さらにラーメン店に入ってみると、お店は満席で、途切れることなく客足が続いているのに、誰ひとり泥酔しているようには見えないのである。もしかして、ここにいる人たちは酒を飲んでいないのか?
・多少は飲んでいるはず
いや、そんなことはない。店の人間であれ、客であれ午前6時台であれば、多少酒を飲んだ後に違いないのだ。だが、酔った風に見えないのは、やはりお酒が強いということなのだろうか? その理由は意外なところにあったようだ。
・強制送還!
北海道だけで通用する常識について調べると、あるサイトで次のような記述があった。
「酔っぱらいは放置すると本気で死ぬので、ナニが何でも自宅に強制送還!」
なるほど! これですべての謎が解明した。つまり明け方までいる人たちの多くは、強制送還されなかった人たちなのだ。酔っ払いはとっくに自宅に送り返されているのである。したがって、朝までいる人たちはとても酒が強いのか、もしくは飲んでいない人たちなのではないだろうか。
・雪が解けて発見された……
この北海道の常識は、厳しい寒さを物語っているようだ。ちなみにこのサイトには、次のようなものもあった。「酔っ払って家に帰る途中に行き倒れになり、雪が解けてから発見された知人がいる」。やはり北海道で「酔う」ということは、命にかかわることらしい。簡単には酔えないので、明け方まで飲むのには覚悟が必要になるのではないだろうか。
・季節、天候、コンディションを考慮
もし、北海道で飲み明かしたいという他県の方は、季節や天候、また自分のコンディションもしっかりと考慮した方が良さそうだ。安易に「今夜は飲み明かすぞ!」なんて考えていると、行き倒れになることになるのかも……。