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2013年8月8日(木)に「甲子園」こと第95回全国高校野球選手権大会が開幕する。8月5日に組み合わせ抽選会が終わり、仙台育英 vs 浦和学院など初戦から好カードが目白押しとなった。高校球児たちのアツいアツい夏はすぐそこだ!

ということで今回は、甲子園の感動やワクワクを思い出すためにも、かつての大会で飛び出した名シーンをご紹介したい。その名も「佐賀北 奇跡の逆転満塁ホームラン」である!

・佐賀北高校 vs 広陵高校
時は2007年の第89回全国高校野球選手権大会。決勝に駒を進めたのは佐賀県代表の「佐賀北高校」、そして広島県代表の「広陵高校」であった。甲子園未勝利で無名の佐賀北に対し、常連ともいえる強豪の広陵……。誰も予想していない組み合わせは劇的なドラマを生んだ。

・広陵ペースで進む試合
広陵は2回に2点、7回に2点を奪い、4ー0と佐賀北を突き放して終盤へ。エース・野村投手(現広島カープ)は7回を被安打1と完璧な内容で佐賀北打線につけいる隙を与えない。が、このまま広陵が押し切るかと思われた矢先の8回裏に奇跡は起きた!

・勢いづいた「がばい打線」
「がばい旋風」を巻き起こしてきた佐賀北ナインは、決勝でも球場の空気を一変させてしまう。まず、甲子園でヒットを1本も放っていなかった久保選手がヒットを放つと、代打の新川選手もヒットで続く。さらに辻選手がボールを見極め、四球で歩いて1アウト満塁。こうなるとその勢いは止まらない。

・甲子園の魔物が目を覚ます
「4点差あるからまだ大丈夫だ」、「なんとか得点してくれ」、「奇跡が起きてくれ!」といった両チームのさまざまな感情がうずまき、うねりのような大歓声に包まれる甲子園。そして目を覚ました甲子園の魔物は、広陵にとっては悪夢、佐賀北にとっては奇跡のシナリオを描いた。

・奇跡のホームラン
井出選手が四球で押し出しになり、その差は3点! なお1アウト満塁でさらに沸き上がる観客。そして野村投手が次打者の副島選手に投じた3球目だった。打った白球は空へと高く舞い上がり、まさか……と思った次の瞬間、レフトスタンドへ突き刺さったのである!

甲子園に入ってから、延長15回引き分け、再試合を制し、さらには延長サヨナラ勝ちと、絶対に諦めず、ひたむきにプレーして勝ち上がってきた佐賀北ナイン。そのすべてが集約された奇跡の逆転満塁ホームランは、今見ても感動必至の名シーンだ。今年は一体どんなドラマが生まれるか、今から楽しみである。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし

▼奇跡の逆転満塁ホームラン!

▼8回裏ノーカット

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