「私のカラダが目当てだったの?」

とっくに死語になっているかと思っていましたが、いまだにこの言葉を乱発する女性も存在します。待ち合わせが終電ギリギリの時間帯で、しかもホテル街だったり、やたら家デートを推奨されたり、スキンシップやボディタッチが頻繁な場合、「これってカラダ目的よね」という思考回路に至るようです。

「本当は『カラダが目当てなの?』なんて思いたくないけど、そう思わせる男性側にも責任がある!」と、眉を吊り上げる女性もいるかもしれませんね。確かに、男性側がカラダ目当ての可能性も大いにありえます。しかし、相手男性が面と向かって「チョメチョメしよう!」などとストレートに求めてきたわけでもないのに、憶測だけで「カラダ目当て」と決めつけるのは、自意識過剰です。

むしろ最近は、安易に肉体関係を持つことを、躊躇する男性が急増しています。何故なら、「女性は、一度肉体関係を持つと、恋愛感情が芽生える傾向が強い」ということに、男性たちが気付き始めたから。現代は情報社会です。書店にズラリと並んだ恋愛ハウツー本。恋愛ハウツー本でなくても、パソコンやケータイがあれば、インターネットからそういった類の情報は自然に流れてきます。

そこには、「女性とはこういうものですよ」という情報が、こと細かに記されています。「女性は、飲み会で大皿料理を取り分けることで、気配り上手をアピールしようとしているんですよ」とか、「女性は、メールで愛情表現を測る性分なので、メールひとつで一喜一憂するんですよ」とか、女性の生態系は男性にバレバレなのです。

男性陣の元に流れてくる情報のなかには、「女性は、一度肉体関係を持つと、恋愛感情が芽生える傾向が強い」という件も、もちろん混じっています。女性は本来、男性をじっくり品定めするものです。そして御眼鏡に適った男性にのみ股を開きます。

そのため、勢いに任せて肉体関係を持ってしまった場合は、頭の中で順序が逆転します。「この男性に股を開いたということは、自分にとって魅力的だからに違いないわ!」という思考に至り、そこから恋愛感情が芽生えてしまうのです。

上記のような女性の性分を男性が知っているということは……、勘のいい人はもうお気付きですね。「このコに恋愛感情を持たれるのは迷惑」と思う女性に対しては、うかうか声をかけられないのです。たかだか一回の肉体関係で、真剣交際や結婚話を持ち出されては、たまったもんじゃありませんからね。

よって、男性が肉体関係を求められた時は、「私から恋愛感情を持たれることを、迷惑とは思っていないのだわ!」とポジティブに捉えましょう。「迷惑じゃないってことは、むしろ私のことが好きなのかも」と、ややフライング思考になるのも一興です。

もちろん、「このコは達観しているから、一度肉体関係を持ったくらいで恋愛感情を持つことはないだろう」とジャッジされている場合もありますが、「カラダ目当て」と相手を疑うばかりでなく、時には信じてみてはいかがでしょうか?

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ