福岡県福岡市。博多湾に面した北九州最大の都市だ。中国や韓国にも飛行機で2時間以内で行くことができ、フェリーが出ている韓国へは「ちょっと買い物に行ってくる」という人もいるくらいだそうだ。外国人の居住者も多い。

その国際都市で、驚きのニュースが発表された。同市の高島宗一郎市長が、市で中国の公務員の受け入れをすると発表したのだ。年間800人を予定している。地方自治体が中国からの公務員を研修として直接受け入れるのは全国初の試みだそうだ。

このニュースを伝えたのは産経ニュース。同紙によると、福岡市は来年4月以降に研修生として中国の公務員の受け入れを開始すると発表。3週間単位で30~40人を受け入れ、年間800人を受け入れる見通しだという。研修ではゴミ処理、埋め立て地の活用方法や下水再利用法などの講義や施設見学を行うそうだ。

中国の公務員を自治体が直接研修するのは全国初の試み。しかも、年間800人という大規模な研修計画にも注目が集まっている。

このニュースに対しネットユーザーは

「えっ?」
「自治体がやることか?」
「中華人民共和国・福岡自治区の誕生ですね」
「800人も受け入れる必要ある?」
「これ何気にヤバくない?」
「北九州は失業率が高いのに、そんな余裕あるの?」
「スパイが来そう」
「福岡の情報は大丈夫なのか!?」
「曖昧なまま実施したら、中国人が逆恨みされそうだ」

と動揺を隠し切れない。

なお、市長は会見で受け入れの理由について「大気や水質などの都市問題が深刻化する中国に、福岡市の環境技術が移転できれば、結果的に福岡が恩恵を受けることになる。福岡に滞在する中国公務員の買い物などによる経済波及効果も大きい」との旨を話している。(産経ニュースより引用)

確かに中国の環境汚染は深刻だ。しかし、日本より先んじて自国で宇宙船を作り有人飛行にも成功。宇宙ステーションの建設にも着手しようとしている中国に「技術分野の研修」は必要なのだろうか。

市民からも「中国だってそれくらいの技術は自国で開発できるのではないか? それ以上に機密事項がもれないか心配」「中国公務員の買い物による経済波及効果って、どこまで中国頼みなんだ」という声も見られる。

なお、費用については研修費や宿泊費などは中国が負担するとされているが、中国側もそれ以上の旨味があるからこそこの話に乗ったのだろう。その旨味とは何なのか。

発表された情報が少ない上に、中国で官と言えば、スパイやハニートラップを連想する人も多く不安を感じているようだ。なぜ自治体がわざわざ大量の外国の公務員受け入れるのか、なぜ中国なのか、福岡側の金銭的負担はないのか、想定されるデメリットはないのか。市民が不安に思う要素も少なくない。

参照元:産経ニュース福岡市