今は何事もネットで済ませられる。ネットで受けられないサービスは、ほぼ皆無ではないだろうか。ナンとお坊さんへの依頼もネットから出来るようになっている。『お坊さん.jp』を利用すれば、宗派に関係なく、ネット上でお坊さんの手配が出来てしまう。最近のお坊さんは、どうやらフットワークが軽いらしい。

『お坊さん.jp』は希望宗派のお坊さんの出張を依頼できる。お通夜・葬儀・戒名授与・法事・供養・祈祷・祈願など、お坊さんが必要な場面に合わせた依頼が可能だ。また、墓参り代行も承ってくれる。お坊さん自らが出向いてくれるとのことである。昨今は昔よりもずっと檀家のつながりが薄く、また無宗派の人も多い。そう言った方に向けたサービスである。『こんな方にご利用頂いております』というユーザー例が非常に目を引く。

・菩提寺がない。菩提寺が遠い。お付き合いのあるお寺さんがない
・お墓が遠方なのでお坊さんを手配してほしい
・その場だけのお坊さんを出張してほしい
・自分の家の宗旨宗派がわからない
・新家や分家で新しく仏様(新仏)が出た
・改宗したい
・お付き合いあるお寺さんから檀家を脱退した
・戒名を授与して欲しい
・お布施料金が安いから

『改宗したい』『お付き合いあるお寺さんから檀家を脱退した』と項目は今の世相を映しているようだ。このサービスを運営している名古屋に本社を置く株式会社プロは「昨今の不景気で生活が苦しいところへ葬儀・お寺へのお布施等で多大な出費で残された家族が大変苦しい生活を余儀なくされている」とサイト上で伝えている。明瞭会計で『通夜・葬儀コース』は10万円、『炉前供養コース』は3万円と、遺族の負担を考えた料金体系になっている。

このサイトを紹介している『名駅経済新聞』によれば、株式会社プロは全宗派対応を目指しているとのことだ。宗派も多岐にわたっており苦労も絶えないという。日本の仏教は十三宗五十六派あり、現在も分離独立を繰り返している。

なお、お坊さんは登録制で、現在100名以上が在籍しているとのことだ。それにしても最近のお坊さんはなんてアクティブなのだろうか・・・。