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台湾・高雄には、台湾仏教四大宗派のひとつ、佛光山の総本山がある。失礼ながら、ここが相当「キテる」と噂に聞き、期待しながら行ってみました!

佛光山は高雄市郊外の山中にある。不便な場所だが一日2万人以上の参拝者が訪れることから交通の便は良く、台湾新幹線の終着駅・左営から、仏教テイストにラッピングされた直通バスで約40分。「佛光山・仏陀記念館」に着いた。

バスが停まったのは、とてつもなく広大かつ巨大な建物の前庭だった。寺かと思いきや、入ってみるとレストランやカフェ、コンビニや土産物店だらけ。スターバックスまで普通にあってびっくり。しかしこんなのはまだ序の口。我々日本人が持つ宗教施設のイメージを根底から覆す、ギンギラギンのぶっ飛んだお寺だったよ!

・なんじゃこりゃ!? 目を見張るハリウッド級のスケール

建物を抜けると、一個師団がパレードできそうな参道が現れる。参道の脇には10階建てくらいある塔が左右対称に8つ並び、遥か彼方にはピラミッドにしか見えない三角形の巨大建築物。両脇にマヤ遺跡みたいな塔を従え、奥にはギンギラギンに輝く巨大大仏……という感じで、見るもの全て非日常感が半端ない。とにかくなにもかもデカすぎ。遠近感が麻痺してしまう。

凶悪な真夏の日差しでフライパン並みに熱せられた中央部を歩く人は流石にほとんどおらず、ほとんどの参拝者が屋根のついた脇道を行き来している。道すがら塔の内部を覗いてみると、そこはモーションセンサーのついたファミリー向けの体験型シアターだったりして、腕を左右に激しく振ってバーチャル落ち葉掃除をさせられたり、とにかく忙しい。

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・己の書画を3Dシアターで上映する台湾仏教の実力者・星雲大師

へとへとになって外に出ると、ふっくらした坊さんの書画風景とおぼしき、地味な記録映画の宣伝パネルを発見。だけど良くみると、この映画がなんと3D。そんなもん立体にする必要あるの? と思いきや、恰幅の良いこの坊さんこそが人呼んで「星雲大師」。この佛光山の開祖なのであった。

大陸に生まれ、台湾に渡ってこの寺を開山。信者を増やし、イスラム教徒の団体まで見学に来る壮大な建物を建てまくり、台湾政界のみならず、大陸でもVIP扱い。習近平や胡錦濤も一目置く存在で、中華世界での知名度は高い。

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やっとこさピラミッド風の本館にたどり着くと、教団が集めた宝物を展示する広大な博物館に始まって、ブッダの一生をアニメ化した映画なども上映されていた。後者は風が吹くと髪の毛が逆立ち、落ち葉の舞うシーンでは天井から紙製の落ち葉が降り注ぐ最新鋭の4Dシアター。むろん、クライマックスでアニメ絵の星雲大師も登場、なんていうか、ちょっと出過ぎじゃないか? なんて言ったら罰当たりでしょうかね……。

参考リンク : 佛光山公式サイト
Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

▼台湾新幹線の終着駅・左営から直通バスがあるよ。70元
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▼間違えようにも間違えないラッピングバス
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▼前方の巨大建築物。ただのレストランスペースである
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▼来た道を振り返る。右手の巨大な塔は案内所
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▼寺の中でスタバやコンビニが普通に営業中
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▼真ん中のゴマ粒みたいな人影から超巨大さを実感せよ!
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▼ブッダの一生は4D映画だった。ちなみにアトラクションは全て無料
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▼4D映画館の前は行列が出来ていた
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▼館内お宝だらけ!
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▼ピラミッドとマヤ遺跡と大仏を合体させたような……
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