もしクマと遭遇した場合、絶対にやってはいけないのが「背中を見せて走って逃げる」という行為だ。なぜなら、走るのはクマを刺激し、背中を見せると高確率で追ってくるからだ。しかも、クマは100メートルを7秒ほどで走れてしまうとも言われているので、逃げられる訳もなく致命的なことになる。

山へ入るなら必ず知っておきたい知識だが、そのことを実感できる驚きの映像が海外から届いた。実際にクマと遭遇した男性が、恐ろしすぎる視点映像「2017 Katmai NP, Mama and 2nd Year Cubs on Trail with Geoff」を公開しているのである。

・クマと遭遇した男性

男性がクマと遭遇したのは、アラスカにあるカトマイ国立公園でのこと。山中で1本道を歩いていた男性は、親クマと2頭の子グマとバッタリ鉢合わせしたという。ただ、クマは男性に気づいているにもかかわらず、警戒心が強いこともあってか襲いかかってこなかった。

普通だったらパニックになるところだが、彼は対処法を熟知しているのか落ち着いて行動。まずはクマを刺激しないよう後ずさりすることから始めた。続いて、存在を示すため普通の声量で喋り続け、目を決してそらさずに動く。とにかく、クマと遭遇した時に「やるべきこと」をやりながら行動しているのがよくわかる。

・九死に一生

気を抜けばやられる……という緊張感がピィーンと張り詰め、動画を見ているこちらが怖くなる時間が続くが、彼は一歩また一歩とクマとの距離を開けていく。その結果、クマがズンズン迫ってくるものの、最終的には怪我ひとつすることなく絶体絶命のピンチを切り抜けたのだった。

まさに九死に一生とはこのこと。動画だと2分ほどだが、きっと撮影した男性はもっと長く感じたに違いない。日本でもクマが出没するニュースを見ることはしばしば。これから秋にかけて、冬眠に備えるクマが出現する時期でもあるので気をつけるようにしたい。

参照元:YouTube知床財団
執筆:原田たかし