「匂い」とは「音」と同じように、色も形もなく、その実態を肉眼で捉えることができない。たとえば、職場で放屁してしまった場合、その匂いを捕まえて引き出しに隠したりすることはできないのだ。うかつに屁をこいてしまうことは誰にでもある。心のなかで「やっちまった!」と思っても、もう遅い。誰も口には出さないけど、「くせえ」と思っているのである。

音のない、いわゆる “すかしっ屁” の場合、さらにこの匂い問題は深刻だ。この問題を解決するために、私(佐藤)は『屁の匂いの無効化』を真剣に考えた。その結果、ひとつの解決法を導き出したのである! 通称「SKBイス」と言われる凹型イスを有効利用した方法だ。これは世界的に注目を浴びることになるかも!?

・なぜか男性は詳しいイス

凹型イス、通称SKBイスはネット通販Amazonで、「介護用イス」または「介護風呂イス」という名前で販売しているそうだ。なぜだかわからないけど、このイスについては女性よりも男性の方が詳しいらしい。なぜだ? 世のなかには知らない方が良いこともあるので、とりあえずその理由についてはそっとしておこう……。

・いきなり失敗

本題に戻ろう。さて、私は当初、このへこみ部分に強力な消臭剤を置き、屁の匂い問題の解決を図ろうとした。ところが! いきなり壁にぶち当たる。

思ったよりもへこみが浅く、消臭剤はへこみからはみ出してしまう。これではケツに消臭剤が突き刺さってしまうじゃないか。匂いを帳消しにするどころか、快く屁をこくことさえもできない。横倒しを試みたが、中身が液体なので液漏れしてしまう。失敗だ……。

世紀の発明には試練がつきもの。困難があってこそ、達成感が生まれる。私は今、神に試されているのだ。「屁の匂いを打ち消してみよ」と。そうして、新たな答えにたどり着いた。

・パイルダーオン!!

それは、横倒しにしても使える、ゼリー状の消臭剤である。しかも薄型! これなら横倒しにして使えるじゃないか!! 実際に試してみるとしよう。消臭剤を、マジンガーZの頭みたいなイスのへこみに……。

パイルダーーーーー……。

オーーーーーーーーンッ!!!!

キターーーー! 見事にすっぽり収まったーーーッ!!

・匂いはプリズンに強制収容

刮目して見よ! この勇ましい姿をッ。

いつ何時、想定外の屁が出ようとも、匂いは消臭剤という名のプリズン(牢獄)に強制的に収容されることになる。

・「エトソフ」の仕組みを図解

もう少しこの「システム」をわかりやすく説明すると、こうだ。

イスのへこみが屁の通り道を制限している。左右にはイスの壁があり、前後方向にしか屁の匂いは移動することができないはず。そのど真ん中に消臭剤を置くことによって、消臭剤が屁をキャッチしやすいようになっているのだ。私はこのシステムを「ETSOF(エトソフ:Enclose The Smell Of Fart)」と呼んでいる

このエトソフを使って、全力で屁を放ってみた。システムの強度を測るために、渾身の力を込めて放屁!

オリャアアアアアアアーーーーッ!!!!

実が出るのではないか? と思うほど、濃厚な一発をかましたのだが……。

ウン! クサくないッ。ということで、皆さんもこのエトソフを試してみて欲しい。世界的な革命だ!

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24