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私(佐藤)は上京して、約12年になる。東京に来た当初は電車が苦手で、乗るのが堪らなくイヤだったのだが、それも2年を経たくらいで慣れた。その当時から、電車に乗ると気になるモノがある。それは車内広告だ。いろいろなモノが貼り出されているなかで、今でもナゾで仕方のないものがある。それは、「みすず学苑」の広告。

学習塾の案内であることはわかるのだが、ナゾのキャラクターが多数掲載されているのはナゼだ? この疑問を解明しようと、いろいろと調べていたら、学苑長の半田晴久氏がめちゃくちゃナゾ深き人物であると判明し、混乱する事態となった。何者なんだ、この人は?

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・CMのナゾ

まずは、広告のナゾについて。みすず学苑の広告には、ナゾのキャラクターが多数登場している。そのことを知る手がかりは、みすず学苑のホームページに載っていた。私と同じように、あの広告を疑問に思う人は多いようで、わざわざ「みすず学苑CMの謎を解く」という項目が設けられていたのだ。

解説によると、あの広告は、学苑のCMを平たくしたものなのだとか。CMを見たことがない私はサッパリ意味がわからなかったのだが、CMありきの広告であると説明している。

「まず、『意味不明』というのは、本当は間違ってます。なぜなら、みすず学苑の広告には、一貫したポリシーがあるからです。(中略) このテレビCMを、見ないで電車内のステッカーや、新聞、駅貼りポスターを見るので、意味が解らないのです。ステッカーや新聞、ポスターは、テレビCMを平面的に並べたものです。ソフトバンクや、日清食品のポスターもそうなってるはずです」(みすず学苑ホームページより)

なんか、すみません……。だってCMを見たことがないもんで。コレを踏まえて、「短いCMでは、名前や存在を覚えて頂くことが、まず大切です」と、ナゾ感のあるCMを公開している理由を語っている。たしかに、端的に名前だけを刷り込むのに、CMや広告は効果があるだろう。

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・ナゾすぎる学苑長

さて、ここからが本題だ。学苑長半田晴久氏は、かなり特殊な経歴の持ち主である。半田氏のホームページを見ると、一口に説明できないほど多岐にわたる活動をしており、もう読むのが面倒になるほど、アレやコレやをやっている。やりまくっている! 

歌手・画家・書家・実業家・作家・宗教家などなど。どうやって活動を切り分けているのか、不思議でたまらないほどメチャクチャなんでもやっているのだ。実はペンネームも「深見東州(ふかみとうしゅう)・戸渡阿見(ととあみ)」の2つを使い分けているらしい。

・半田学苑長 = 深見東州

深見東州といえば、これまた電車内の広告で見たことがあった。たちばな出版から書籍『スーパー開運シリーズ』を出しており、累計600万部を超えているのだとか。つまり売れっ子作家という訳なのだが、このたちばな出版は半田氏、いや深見氏の会社でもある。

・多ジャンルにわたって執筆

一体これまでに、深見氏は何冊の本を出しているのか? たちばな出版のサイト内で検索してみると、100冊を軽く超えてるじゃないか! それだけではない。深見東州名義だけでなく、半田晴久名義でも戸渡阿見名義でも出している。さらにそのジャンルは得意のスピリチュアル系だけじゃなく、ビジネス書や画集、漫画(原作)、趣味実用書、詩集などなど。幅広く手がけすぎだろ!

そんな半田氏、いや深見氏は、3つの名前(半田・深見・戸渡)以外にもペンネームを持っていた。また、「○○又の名を深見東州」という名義でも、複数冊書籍を出している。そのパターンだけでも複数あって、もうひとつに統一しちゃえよ! と言いたくなるのだ。一例を挙げると……

・「○○又の名を深見東州」シリーズ

東州土偶又の名を深見東州
スリーピース東州又の名を深見東州
東州イグアナ又の名を深見東州
東州ケロちゃん又の名を深見東州
東州ダンシングフラワー又の名を深見東州
遠山の金さん銀さん又の名を深見東州
東州にわとり又の名を深見東州
美川献花又の名を深見東州
三休禅師又の名を深見東州
夏目そうしき又の名を深見東州
ピエール・ブツダン又の名を深見東州
フランソワーズ・ヒガン又の名を深見東州

・エネルギーがスゴイ

これは紛れもなく、みすず学苑のCM・広告に通じるギャグである。そのテイストはわかるんだけど、名前持ちすぎでしょ……。ご自身なりのこだわりがあるとわかるんだけど。半田氏、いや深見氏、いや戸渡氏……。もう誰でもいいや! CMでは名前や存在を覚えてもらえることが大事って言ってるけど、名前が多いのはそれに反しているような……。 

参照元:みすず学苑「みすず学苑CMの謎を解く」たちばな出版、Twitter @FukamiToshu
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼みすず学苑のCM