知育菓子といえば子どもが遊んで食べるもの、なんていう価値観は過去の話。現在は大人も子どもも楽しめるのが当たり前で、もはや国民的エンタメ系菓子と言っても過言ではない。

──という前提のもとに考えてみても、クラシエ『たこやきかいな お好みやきかいな』(税込810円)はあまりにも様子がおかしい。

関西エリアの土産物店でしか買えない限定商品なのだが、なんていったって、

パッケージに書かれた文言のほとんどが “コテコテの関西弁” なのだから!

こちらは裏面に記載された作り方説明なのだが、なんだよ「切りはなすで!」「まとまるまでまぜてな!」って。


あまりの衝撃に最初はまったく手順もそのほかの情報も頭に入ってこなかったのだが、徐々に落ち着いて冷静に読めるようになってきた。なるほど、コレは工程が多く高度な技術が要求される知育菓子だ。やってやろうじゃねぇか。


・『たこやきかいな お好みやきかいな』を作ってみた

とりあえず、35歳大人が『たこやきかいな お好みやきかいな』を実際に作っていこう。

作り方は裏面を見ての通り(しかも長い)なのでひとつひとつの作業は端折らせてもらうが、本商品は「タコ」「カスタードクリーム」「お好みやき」「たこやき」「しあげ」という5つの工程にわかれている。

材料もどっちゃりで、トレーが5種類・粉が6種類もあるのだから もはや知育菓子っていうよりも普通に “製菓” である。


それぞれの作業は、粉と水をトレーに入れて


混ぜたりこねたりすることの繰り返し。


ときどき電子レンジでチンしたり型に流し込んだりといったイレギュラーな作業もあるのだが、基本は「粉と水を混ぜてこねる作業」を繰り返すものだと思ってもらって問題ない。

だが、これは口で言うよりも簡単な作業じゃない。今回作るのがお好みやきとたこやきという “粉もん” であることから生地を作ることが多いのだが、普通に混ぜるのが難しい。


いい年をした大人であり、比較的器用だと自称する元美大生が作ってもガッツリ水も粉もこぼした。特にお好みやきの生地は固くて混ぜにくかったなぁ。

そして それだけ工程が多いということは、トレー・粉の種類・水の量を間違えないようにするプレッシャーもある。


毎回「次はタコの粉」「★のトレーに開けて」「水は1杯」と指さし確認。

特に粉と水の量は間違えたら替えが効かないため、ちょっぴり震えた。だって、約800円もする高級菓子なんだぜ!?

さらに言うと、制作にかかった時間もなかなかロング。撮影をしていたということを加味しても、今回かかった時間は約40分間。マジで立派な “製菓” である。


・クオリティ高すぎやで!

さて、最終的に完成したお好みやきとたこやきはコチラ。

──って、クオリティ高いな! 苦労が報われたわ!!!!


パッケージに「なんであまいねん!」「これ、あまいねん!」と書かれていた通り、味自体はまったく塩味のないスイーツ。

お好みやきはココア風味がするような気もするソフトクッキー風。


そしてたこやきはフカフカ生地のカステラ風で、中に埋め込んだタコはイチゴ味。

ぶっちゃけ “約800円のお菓子” と考えるとチープな味なのだが、知育菓子は味じゃなく体験にお金を払っているのだから問題ない。


食べながら「小学生の自分はコレを作れただろうか?」と考えたのだが、自信がない。というか、ほぼほぼ無理だっただろう。説明書が読めないせっかちで落ち着きのない子どもだったのだから。

おそらく、最後まで一人で作り切れるのはよっぽど丁寧で落ち着いたエリート小学生のみ。多くのユーザーは親と一緒に作るのだろう。

──だが、逆にそれがいいのかもしれない。

大きくなるにつれて、親と一緒に何か作業をする機会は少なくなる。『たこやきかいな お好みやきかいな』をきっかけに、一緒にお菓子を作る楽しみを味わえるのであれば……。むしろ子ども向けのお土産としてはピッタリなのではないかと、親の立場になってふと気が付いた。

出張や旅行先から、お子さんへ。もちろん大人へも。パッケージも中身もコテコテの関西を味わえるお土産として、いかがだろうか。

参考リンク:クラシエ『たこやきかいなお好みやきかいな』
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.