都内唯一の路面電車・都電荒川線が走る大塚。山の手線の駅にして独特の下町オーラを有する駅前はちょっとした散策にぴったりである。どこかのんびりした駅前には春の陽気が感じられた。

そんな中、レトロな雰囲気を残す南側の駅前商店街を歩いていたところ、路地裏に良い感じの和菓子屋があった。暖簾に書かれた『千成もなか』という名前。「もなか」っていうのが良いじゃないか。そこで店員さんに人気商品を聞いて購入してみたら、予想外のブツが出てきた。

・創業89年

店名の横に「創業昭和12年」とも書かれているこの店。昭和12年は西暦1937年なので、2026年現在だと創業89年ということになる。そう言われると、路地裏に隠れるような立地もなんか説得力があった。

その上で、店名が「もなか」なのでノスタルジアにしみじみ響くのである。おばあちゃんがたまに買ってきてたなあ。そんな20世紀感。

・軒先で食べられる

もちろん、『千成もなか』は最中(もなか)だけを売ってるわけじゃなく、店頭を見てみると、どら焼きとか羊羹(ようかん)もあった。要するに和菓子屋である。

軒先にちょっとした机と椅子があって、イートインみたいなスポットが作られてるのも好奇心で立ち止まった程度の私(中澤)にはちょうど良い。幸いにも天気は晴れ。軒先で和菓子とお茶というのも乙だろう。

・人気商品を買ってみた結果

そこで店員さんに人気商品を聞いてみたところ「あんバターどら焼き(税込390円)」が人気らしい。やっぱりそうですか。あんバターがあったら、あんバターを注文するのが人情である。ある意味予想通りの答えだったんだけど、実際購入してみたところ……

予想外のブツが出てきた。


バターが厚めのスライスチーズくらいデカくてどら焼きがチーズバーガーみたいになっとるやんけ……!! そのビジュアルにはむしろTikTokでバズってるくらいの若さが感じられる。

・でも老舗だ

しかし、食べてみると、味に上品さがある。甘みやバターのまろやかさが甘ったるく残るのではなく、後味がスッキリしているからかもしれない。その上で、作りたての温かさでバターがとろけていくからひと口食べ進めるごとに口の中が幸福感でいっぱいになる。

また、味だけじゃなく見た目も普通のバターより白くて麗しい。タダモノじゃないことが全てからにじみ出るこのバター。店員さんによると、カルピスバターなんだそうな。「幻のバター」とも呼ばれる高級バターである。

味にも見た目にも満足させられた390円どら焼き。春フラの気分にジャストフィットする食べ歩きグルメと言えよう。それにしても、創業89年なのに攻めてて笑った。

・今回紹介した店舗の情報

店名 元祖千成もなか本舗 大塚店
住所 東京都豊島区南大塚3-54-4
営業時間 10:00~18:00
定休日 無休

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼創業89年なのに攻めてて笑った