四国方面へ出かけた時のこと。屋台で「かっしゃ焼き」という、ご当地モノっぽい食べものに出会った。見た目はたこ焼きそのものなのだが、どうやら違うらしい。

そうは言ってもソースはかかっているし、形は丸いし……これでたこ焼きでないならばナンなのだ! と疑問でいっぱいだったので、食べて確かめてみることにした。


・かっしゃとは

記者はこの時、生まれてはじめて「かっしゃ焼き」という単語を耳にした。すぐにネットで検索しても良かったが、せっかく旅先で出会った、(記者にとっては)非日常的な食べものだ。自分の舌でその正体を突き止めたいところ。


見た目がたこ焼きであることは冒頭に書いた通りなので、恐らく中に「かっしゃ」なるものが入っているのだろう。滑車、活写、火車、、、はて。なにかの隠語だろうか。

それ以上の想像が及ばなかったので、もうこれは味わってみるしかないと屋台のお兄さんに一皿注文をする。8個入りで500円(時と場合により変動する模様)と値段までたこ焼きっぽい。

味はソースだけでなくマヨネーズがかかったものなど数種類あったが、やはりソースがスタンダードとのことなので、そうすることにした。



・美味しい

店によってさまざまだろうが、その「かっしゃ焼き」は小ぶりで可愛らしい見た目をしている。ひと口サイズで食べやすそうだ。カツオ節もかかっている。

中を割ってみると、確かにたこではない何かが入っている様子。これは、鶏肉っぽいか?? 鶏肉であれば、カシワ、かっしゃ、とつながる気がする。


口に入れるとやはり鶏肉、なのだが、かなり歯ごたえがある硬めの肉だ。噛むたびにコリっとして食べ応えがあり、個人的にはとても好み。しかもなんとカレーの味がするではないか。

生地は見た目通り、たこ焼きと遜色(そんしょく)なく、これもまた店によるだろうが、外はカリッと中はムッチリとしていて香ばしい。その生地とカレー味の鶏肉の相性は、極めて良し! 

まさか鶏肉が、しかもスパイシーなものが入っているなんて。予想の斜め上過ぎたが、こりゃあウマい!! コショウが入っているためたこ焼きよりもツマミ感があって、ビールにもよく合いそうだ。

この美味しさは全国で受け入れられそうだが、地域限定のものなのだろうか。そこではじめてネットでチョチョイと検索したところ、香川県の名物であることが判明。

カレーでじっくり煮込んだ、おやどりを使っているらしい。あの食感は、おやどりならではなのかもしれない。なんにせよ、その存在を知らなかった身としては、驚きの新食感だった次第。


記者の生活圏内(関西)では見かけたことがないが、もう少し広く展開されることを切望する。いつかまた、できればすぐにでも「かっしゃ焼き」を食べたい気持ちでいっぱいだ。

執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
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▼コショウが効いているのと、鶏肉の歯ごたえがクセになる美味しさ

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