死人が出るほどの酷暑から身を守るために日傘を使う人が激増している昨今。

特に人気が高いのは遮光率が高い日傘である。

そんな中、遮光率99%で-13.7℃の日傘をインフルエンサーがやたらと勧めてバズっているのを発見。

みんなこぞって「使うとむしろ寒いレベル」、「傘の中が暗闇になる」などと言っている。うーん、そんなことあるんか? 気になるので実際に使ってみることにした。

・晴雨兼用傘「PRTECT U」

インフルエンサーがやたらと勧めてバズっている-13.7℃にの日傘の正式名称は「PROTECT U」

・晴雨兼用の折りたたみ
・UVカット率99.9%以上
・遮光率99.9%以上
・遮熱率46%以上
・重さ132g

と高機能なのに価格は1760円(税込)と、遮光率の高い日傘の中では、めっっっっちゃ安い部類である。


参考までに「芦屋ロサブラン」「サンバリア100」といった100%遮光の日傘ブランドは1万円以上する。安価な傘ブランドWpc.でも完全遮光の日傘は6000円ほど。

-13.7℃の日傘、「PRTECT U」が、いかに安いか分かると思う。これで「傘をさしたらむしろ寒いほど」の効果があるならマジですごいが……。


インフルエンサーたちは親切に「スギ薬局で買った」と言ってるので、買いに行ってみたらあった。かなり売れてる模様。



・手持ちの完全遮光日傘と比較

というわけで実際に-13.7℃の日傘「PRTECT U」を使ってみたい。


私はWpc.の完全遮光の「UVO(ウーボ)」という6000円の折りたたみ日傘を持っているので、まずはそちらと比較してみたいと思う。


【大きさ】

まず、広げたときの大きさの比較から。

「PRTECT U」は柄の長さが最長50cm。持ち手も小さく。骨の数は6本。全体的にかなりコンパクト。

「UVO(ウーボ)」の柄の長さは64cm、持ち手はバンブーの曲がり手元、骨の数は8本。広げると「PRTECT U」より大きめ。


【生地】

「PRTECT U」の生地はかなり薄め。内側はしっかり黒い生地だが、全体的にめっちゃシワシワしている……。正直オシャレ感はない。


「UVO(ウーボ)」も内側は黒だけど、生地はしっかりしていて開いたときに素材にシワ感などはなく、ピンと張りがある。


【重さ】

「PRTECT U」は132gとめちゃめちゃ軽量である。個人的にはこれはかなりポイント高い。持ち歩くときにかさばらない。


「UVO(ウーボ)」は骨の数も大きくてしっかりしてるだけあって、250gとちょっと重いのだ。

全体的に、6000円の「UVO」と比較すると、「PRTECT U」はチープさが否めないなあというのが率直な感想。



・気温35℃の日に散歩で使用

とはいえ、大事なのは使用感である。

生地がペラペラでシワっぽかったとしても、インフルエンサーが言うように傘の下真っ暗になって、傘をさしたら寒いレベルになるならいいのだ。

というわけでカンカン照りの中、外に出てみた。隅田川花火大会の穴場を探すために台東区周辺を散歩……。


うん、たしかに、値段と生地のわりに遮光率は高いように感じる。傘の直径が小さいので体全体はカバーできないけど、頭はばっちりガードできる。

ただ、傘の下は真っ暗闇にはならないし、傘をさしたら寒いレベルになんてならない! さすがにそれは大げさである。


日傘をさしても暑いのは暑いよ。上からの日差しを遮ることはできても、地面の照り返しからくる熱気とか、湿気は防ぐことはできないからね……。



・突然の夕立!

この日はちょうど強めの夕立が降ってきた。さすがにゲリラ豪雨だと、この大きさだと心もとないが……。

最近はカンカン照りかと思ったら、いきなり雨が降ったりと天気が不安定。

いつ天気が変わっても対応できるから、バッグに入れてても重くならない晴雨兼用傘はいいな……と素直に思った。



・結論

「PRTECT U」は1600円という安さを思えば、軽くて遮光率も高くて優秀な折りたたみ傘だと思う。

個人的には生地のシワシワ感が気になるけど、男性のファースト日傘とか、予備の持ち歩き用にはピッタリだ。

ただ、インフルエンサーが言うような傘の下が寒いレベルになる……なんてのは嘘・大げさである。


すごくいい商品なのに、インフルエンサーがバズるために大げさに言ったせいで逆にケチがついた気がする……。

真面目に良さをアピールするよりも、人々が食いつくような強烈な言葉を使う方が目立つ。

けどそういう「嘘・大げさ・まぎらわしい」は昔からダメって言われてるわけで。

バズってアフィリエイトの効果を得るために、大げさな言葉で購入を煽るというやり方は私は好きじゃない。

今後も、バズってるけど本当にそんな効果あるの? みたいな商品があったら、検証していきたいと思う。


参考リンク:i.D
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
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