吾輩はスーパーカブ乗りである。

かつてはビジネスバイクであるカブを趣味で乗る者が少なく、どれほどカブを愛そうとも車体以外に集めるものがない。寂しいオーナー暮らしをしていた。

ところが最近は「カブブーム」なるものが起こり、ついにはガチャガチャで精巧なフィギュアまで買えるようにまでなった。あぁ、嬉しや。

……ってなワケで、カブ乗りの皆さーん! ガチャガチャで、スーパーカブのフィギュアがゲットできましたよぉ~~っ!!!!

・カブのフィギュアガチャ

こちらがその、スーパーカブのフィギュアのガチャガチャ。

カラーはブルー、グリーン、イエローの3色。オーソドックスな古き良きセレクトに好感を持つとともに、単純にコンプリートしやすくて助かる


価格は1回800円と少し高額だが、冒頭で書いた通りカブグッズがなく ただ車体を愛でることしかできなかった人間としては、それぐらいお安いもの。

硬貨は500円玉+100円玉3枚での支払いとなるので、両替機をフル活用しなければコンプリートは難しいだろう。


──さて。早めに結論を言うと、筆者は5回まわしたところで3種類をコンプリートできた。

4000円もの大金をガチャガチャに突っ込んだと思うと額に嫌な汗が浮かぶので、真正面から事実に向き合わないように気を付けよう。

最悪なのはお金をかけてもそろわなかった時。そう、コンプリートできたことがなによりも幸運なのである。



・組み立ててみた

改めて見ると、このガチャのカプセルは美しい。

スポーク(タイヤを支える金属の細いパーツ)まで細かく再現されたタイヤが両サイドに、その真ん中には白いレッグシールドがはめ込まれている。

陳列用のパッケージじゃないのに、ここまで魅せるデザインにするとは。きっと、設計者もスーパーカブが好きなんだろうな。


カプセルを開けるとバラバラとパーツが出てきた。ここで有難い誤算があった。


てっきりプラモデルのように パーツを切り離す作業が必要だと思っていたのだが……

パーツは全部カット済み、そしてもちろん塗装済み!


しかも、見てコレ!

ハッキリ言って、めっちゃクオリティ高くない?


ペダルやエンジンの形が細かく作られ、ウインカーは車体と異なりパール塗装、ヘッドライトにはご丁寧にクリアレンズがはめ込まれている。こんなんが800円で手に入っちゃっていいの!?


パーツ数は少なくないが、説明書通りに作れば何の問題もない。答えを教えてもらいながら作るパズルみたいなもんだ。


ってなワケで、パチッ、ムギュッとパーツを押し込んで(接着剤不要なのも嬉しい!)、


上半身と下半身をドッキング!


初めてでも10分ほどで完成したぞ!!

初心者でもとっつきやすくて気楽に作れる反面、普段からプラモデルに向き合っている人にとっては物足りなさがあるかもしれない。

……が、完成品が可愛いので、細かいことは気にせず愛(め)でるべし!


なんていったって、全色揃えばこう!


ホラホラ!!!!


かぁ~んわいぃぃぃ~~~っ!!!!!!(かわいい~~~っ!!!!!!)

えっ、コレ本当にガチャガチャなの? 最近のガチャガチャヤバくない、クオリティ高くない?? 私が子供の頃なんてハズレ入りで、全然消えないカエルの消しゴム何個もつかまされたんだけど、本当にアレと同じガチャガチャなの!?!?!?



・他社製品と比べてみた

オーナーたるもの、カブグッズを見かけたら購入する義務がある(知らんけど)。

そんな事情から我が家にはスーパーカブのフィギュアが他にもあるので、最後に比較をしておこう。

左から順に、
・フジミ模型 1/12スーパーカブ110(悲しいことに、ミラーが片方折れてしまいました) 
・ガシャポン EXCEED MODEL Honda Super Cub 50(今回のガチャ)
・タミヤ No.87 ホンダスーパーカブ


こうして並べて見ると、さすがに定価が4000円近いフジミ模型のカブは クオリティが飛びぬけている。素材感やパーツ数など他の追随を許さず、本物の車両がそのまま小さくなったような印象。

子供向けのおもちゃであるタミヤのカブは、ちんまりとデフォルメされて可愛らしく、何より耐久性が段違い。パーツの脱落を防ぐためにミラーを省略する点などは、(実際にフジミのミラーを折ってしまった身としては)お見事としか言いようがない。

ガチャガチャのカブはといえば、ちょうど2者の真ん中といったところだろうか。よっぽど乱暴に扱わなければ壊れることはないし、細かいところまでよく再現して作られている。


なお、このガチャガチャのスーパーカブフィギュアなのだが、小さめのアニメフィギュアに跨らせて飾るにも丁度いいサイズらしい。Googleで検索すると時々アニメキャラがカブに乗っていて微笑ましくなるぞ。

カブの本体サイズは全長110mmほどなので、ちょうどいいサイズのフィギュアをお持ちの方は、是非 “うちの子” にツーリングを体験させてみてあげて欲しい!

参考リンク:EXCEED MODEL Honda Super Cub 50 シルバー塗装版
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.