夜の東京・上野といえば、都内屈指の居酒屋激戦区として有名。気持ちよく飲んだあとはすぐにでも横になって体を休めたいもの。宿泊施設も多い上野には “寝ること” に特化したカプセルホテルがある

その名も「THE NELL(ザ・ネル)」。試しに利用してみたら入店から入眠までの流れが超スムーズでビックリ。まるで自宅に帰ったかのような気分が味わえて最高だった。今回は迅速かつ快適にベッドインできるザ・ネルをレポートするぞ。


・チェックイン

というわけで、JR上野駅から徒歩約5分のところにあるザ・ネルへとやってきた。アメ横や飲み屋街から少し離れた場所にひっそりと店を構えている。

外観は白や青を基調としたスタイリッシュなデザイン。清潔感が漂っていて快適に過ごせそうだ。なお、男性専用の施設となっているのでご注意を。


さっそく1階のフロントでチェックイン。1泊4000円から利用できるし、短時間のカプセル休憩も可能だ。例えば飲んだあとに終電を逃したとしても、5時間だけカプセル休憩して始発で帰る、なんてこともできる。

そしてタオルや歯ブラシ、館内着などのアメニティは無料。プランや備品が充実していて嬉しい。


まずは入り口でスリッパに履き替えて靴を預ける。受付を済ませたら真隣のロッカールームへ移動。


縦型のロッカーはなかなかに狭く、リュックがギリギリで入る感じ。……実は通路も狭い。大人同士がすれ違うとぶつかりそうな狭さ。他の宿泊客と鉢合わせたときは少々気まずい。

もし荷物が多かったり大きかったりする場合は、カプセルルームに大きめのロッカー(有料)があるので、そちらを利用するのもいいだろう。



・浴室&ドリンクサーバー

館内着に着替えたらエレベーターで地下の浴室へ。ひとっ風呂浴びて気分をサッパリさせよう。


地下1階エレベーターのドアが開くとすぐ浴室(脱衣所)。そして目の前には無料ドリンクサーバーがこんにちは。湯上がりに喉をゴクっと潤せるのは嬉しい。レモン水・麦茶・煎茶・水が揃っていて、それぞれアイスかホットかで選べるぞ。


風呂場はわりと広め。大きな浴槽がドーンと構えていて、シャワーブースは4カ所あったと記憶している。お風呂は肩まで浸かれる深めゾーン、ゆっくりと足を伸ばせる浅めゾーンで分かれていてユニーク。長湯はしなかったが、リラックスできて気持ちよかった。

脱衣所には身だしなみを整えるアメニティが豊富。化粧水・乳液・髭剃り・整髪料などが揃っていて超便利。



・寝室&洗面所へ

入浴後は再びエレベーターに乗って寝室へ。4階エレベーターのドアが開くと、目の前にはドーンと大きな扉。カプセルルームは扉の先にある様子。

先ほどのフロア(浴室)と同じように、エレベーター前に部屋があるのは面白い。この建物は廊下がほとんどない間取りとなっているため、最小限の移動でお風呂やベッドに入ることが可能なのだ。


寝室の真隣には清潔感のある洗面所・トイレが備わっている。洗面所は広くて使い勝手がいい。歯ブラシや化粧品、ドライヤーなどが設置されていてナイス。

そういえば浴室にもアメニティが随分と揃っていたし、美容意識高めの男性にとっては嬉しいポイントかも。もし手ぶらで泊まりにきたとしても、必要なものはホテルにほぼ備わっているから安心。



・カプセルルームへ

寝室の扉を開けると、大広間に20台ほどのカプセルがズラリと設置されていた。カプセルはなかなか年季が入っていて趣を感じる。


中に入ってみるとレトロフューチャー感がハンパない。SF映画『2001年宇宙の旅』の宇宙船内にいるみたいでワクワクする。

デザインは古いが、マットレスや枕は新しくて寝心地はグッド。また、電源コンセントがあるのでスマホも充電可能だ。

ホテルに入ってから寝るまでの流れがスムーズすぎて正直驚いた。タイムパフォーマンスが最高なので、1度宿泊してみるのもオススメだぞ。


・今回ご紹介した施設の詳細データ

名称 THE NELL
住所 東京都台東区東上野2-15-9

執筆:古沢崇道
Photo:RocketNews24.