皆さんはトーストを食べる時、パンの表面に何をつけるだろうか?
おそらくジャムやバターなどがメジャーだと思うけれど、納豆や明太子などいわゆるごはんのお供を使ったパンもある。
どちらもごはんのお供としてもパンのトッピングとしても合うけれど……それなら逆に、パンに合わないごはんのお供ってあるんだろうか。
気になったので、様々なごはんのお供をパンに乗せて味わってみることにした。
・すじこ
今回の検証に使うのは、すじこ・鮭フレーク・ゆかり・炊き込みわかめ・のりの佃煮の5種類。トーストした食パンを半分に切って、そこにそれぞれの具材を挟んで食べてみよう。
まずはいちばん気になっていたすじこから挑戦。
明太子と同じ魚卵ではあるけれど、こちらはパンに乗っているところを見たことがない。さっそくパンをトーストして乗せてみると……
なんか……いちごジャムっぽいかも!!
食パンの白に真っ赤な色がよく映えていて、思ったより違和感がない。まさかこんなしっくりくるビジュアルになるとは思わなかった。
とはいえ、問題は味。食パンもすじこもこれまでの人生の中で数えきれないくらい食べてきたけれど、両方を同時に食べるのは初めて。
この組み合わせがどんな味になるのか全く想像がつかず、未知の世界に足を踏み込むような気持ちで口の中に入れてみると……
あ、こっちも意外と違和感がない……! すじこがたっぷり入っているだけあって、魚卵の濃厚な甘じょっぱい味が口の中全体に広がっていく。
一方、パン自体の味は割と控えめ。たくさん噛むとじわじわ甘みが出てくるけれど、どうしてもすじこの濃厚さに押されてしまっている感じだ。
表面積が大きくまとめて挟むことができるので、すじこをたっぷり味わいたい人はごはんに乗せるよりむしろサンドイッチにしてみてもいいのかもしれないと思った。
・わかめ
続いて挑戦したのは炊き込みわかめ。まぶして混ぜるだけでおいしいわかめごはんが作れる便利なふりかけだ。
お米の上に乗ることで真価を発揮する商品だけど……ごめん! 今日はパンの上に乗ってもらうぞ!!
しっかりふりかけてもう一枚のパンで蓋をし、食べようと持ち上げてみたところ……
こ、こぼれる……パンの隙間からパラパラとわかめが落ちてしまい、しっかり指に力を入れていないと綺麗に食べるのは難しかった。ちゃんとお皿を用意しておいてよかった。
口に入れる前は「ごはんと合わせてちょうどいい味になるものだから、さすがにしょっぱすぎるかな……」とちょっと不安だった。
しかし、パンが舌とわかめの間に挟まることでダイレクトにしょっぱさをくらうことはない。
塩パンの塩味が強くなったような味で、ごはんに混ぜた時と違ってわかめの風味はほとんど感じられなかった。
・ゆかり
まぜご飯シリーズでゆかりでも挑戦してみよう。
こちらもそのまま食べると塩味が強いので、わかめと同じようにしょっぱさが際立つ仕上がりになるかな~と思っていたのだが……
お、こっちはしその風味がはっきり分かる!
赤しその香りがパンの優しい甘さとマッチしていて、想像以上においしい。しょっぱさもパンで中和されてトッピングとしてちょうどいい強さだ。
──と、ここでゆかりはポテトサラダに混ぜてもおいしいことを思い出した。炭水化物との相性が良すぎるのかもしれない。
・鮭フレーク
次は鮭フレーク。
先に食べた3つはトッピングの主張が強かったけど、こちらはパンの味と鮭フレークの味がどちらも同じくらいの強さでバランスが良かった。
優しいしょっぱさと鮭のうまみがパンの味を引き立てていて、かなり相性がいい。
個人的には今回試した具材の中ではいちばん好きな味だったかも。クセが少ないから誰でも食べられるんじゃないかと思った。
わかめと同じように時々こぼれてしまうので、とろけるチーズなどと一緒に焼いてパンの表面にフレークを固定できたら最高なんじゃないかと思った。
・のりの佃煮
最後に挑戦するのはのりの佃煮。その形状はほぼジャムで、今回試した具材の中では最もパンのトッピングに適した形をしている。
なかなか見ることがない真っ黒な色に一瞬怯むけれど、パンの素朴な味に甘じょっぱさが追加されていい感じだ。
ごはんにかけた時と同じような味のバランスで食べやすい。こちらも今回試した具材の中では挑戦しやすい部類の味だと思う。
・パンのお供でもあった
ごはんのお供、パンのお供にしてもおいしいんですね……。
「ゆかり」や「わかめ」など こぼれやすくて苦労するものもいくつかあったけれど、味はどれも予想以上に違和感がなくて驚いた。
正直すじこは「微妙なんじゃないかな」と思っていたんだけど、それすらも普通に食べられちゃったもんな。
ごはんのお供にこんな味わい方もあったとは……今後トーストを食べる時にジャムやバターを切らしてしまっていたら、代打として活躍してもらおうと思う。
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.
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