2024年2月22日から25日にかけて、パシフィコ横浜で開催中の、カメラと写真映像のワールドプレミアショー CP+2024

カメラメーカー各社はもちろん、関連アクセサリーや照明、記録媒体を専門とするメーカーの新製品が続々と展示される。

そんな中、きっと多くのEマウントとLマウントユーザーにとって最も気になるモノの1つであろうアイテムが『SIGMA 500mm F5.6 DG DN OS | Sports』。これは凄く良いレンズだぞ……!!

・SIGMA

ということでやってきたのはSIGMAのブース。


多くのSIGMA製品がお出迎え。私が500㎜を試さんとしていた時には、公式YouTubeでもお馴染みな、山木和人代表取締役社長の姿も見えた。


『SIGMA 500mm F5.6 DG DN OS | Sports』は、広いレンズ・カメラカウンターとは別に、端の方にタッチアンドトライコーナーが設けられている。


・約1300g

ブースでは、SDカードの持ち込んでのデータの持ち帰りが可能。あるいは、自分のカメラに装着して撮影してもOKだ!

そしてこちらが、今回の主役『SIGMA 500mm F5.6 DG DN OS | Sports』。


レンズフードを取るとこんな感じ。え、ちっさ……!? これ500㎜ってサイズじゃないぞ!


手に持つと、さらなる驚きが。なんやこれ……軽すぎるッ!!


公式HPによると、ソニーEマウント版のレンズ先端からマウント面までの長さは約236.6㎜で、重さは1365グラム。Lマウント版は長さが234.6㎜で、重さが1370グラム。

この小型軽量っぷりは革命的だ! 手に持った感覚は、本当に70-200㎜のズームレンズという感じ。

SIGMAのレンズにはArt、Contemporary、そしてSportsの3つのラインがある。個人的には光学最強がArtで、小型軽量といえばContemporary

そしてSportsは高い光学性能を持ちつつ、過酷な環境下に対応できるといった感じのイメージがある(正確には公式HPの説明をどうぞ)。

『SIGMA 500mm F5.6 DG DN OS | Sports』は、目隠しで手渡されたらContemporaryラインのレンズだと錯覚しそうだ。しかしこれはSportsライン。剛性に対する信頼は厚い。


・神

ボディ側から任意の設定を割り当てられるAFLボタンが3つあり、カスタマイズ性能に抜かりはない。


手動の絞りリングと、クリックのON / OFFを切り替え可能なスイッチや、その他手振れ補正のモードやAF / MF切り替えスイッチ等、お馴染みのスイッチ群ももちろん搭載されている。

AFの速度と精度もキレッキレだ。会場で試しても、その精度とレスポンスの良さは実感できた。公式HPでは、向かって飛んでくる鳥を正確に追い続ける様子を見ることができる。

SIGMAの手ブレ補正は強力で非常に頼れることでお馴染みだが、本レンズでは最新のものに強化され、さらなる高みに至っているそうだ。

公式のオンラインストアではすでに予約が始まっており、価格は495000円とリーズナブル! これは買いだろう。

ちなみに現在ソニーEマウント用の超望遠単焦点レンズで近しい焦点距離のものは、純正の600㎜F4(約190万円)と400㎜F2.8(約168万円)しかない。Lマウントは、HPでラインアップを見たかぎり、近しいものが無い。

小型軽量ながらも高性能で、唯一無二なのに安い……これは、神では? 心から今一番必要性を感じているレンズです。


参考リンク:SIGMACP+
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.



▼アルカスイス対応の三脚座。マークのところでクリック感があり、正確にとめられる。


でも、500mmって使うの?
そういう考えは、それなりにありそうな気がする。500㎜に限定するくらいなら、150-600㎜のズームの方がつぶしがきいていいのでは……? みたいな。

実際にSIGMAの150-600㎜を多くの記事で使用している私も、そんな気は一瞬した。あれは良いレンズで、唯一の難点は重いという事くらいだ。

そこであらためて、過去の超望遠での撮影が多かった記事で使用した写真をチェックしてみたところ、500㎜前後で撮った写真は、思っていたより多かった。

具体的には、この広島の海上自衛隊をメインに扱った記事や、トム・クルーズの記事、そしてエアフォースワンの記事の超望遠で撮った写真は、大半が約500㎜で撮っていた。この手の撮影は500㎜でだいたいやれるということになる。

また、写真は掲載できないが、中山競馬場でウイナーズ・サークル付近に陣取り、ゴールしてくる競走馬を撮るなどの場面でも、だいたい500㎜でいいと感じている。

今は朝から最終レースまで150-600㎜の手持ちで頑張っているが、夕方くらいになると腕が非常につらくなる。この500㎜なら12レース全部元気にやれる気がしている。