2022年5月21日から22日にかけて、横田基地にて開催されていた「日米友好祭 横田基地フレンドシップフェスティバル2022」。毎年行われていたものだが、コロナ禍の影響を受け2年連続で開催を中止。今年は3年ぶりだったそう。

フェスの最中にバイデン大統領の乗るエアフォースワンが着陸という驚愕の展開で大いに話題をかっさらっていたため、今年初めてこのイベントについて知った方も多いのでは? 実は筆者もその類い。

普段は特にミリタリー関連について感心が無く、撮影や取材等の仕事で関わる機会も無いため、全く知らなかった。が、21日にNHKで「22日の夕方、東京・福生市の横田基地に到着」と報じられたのを目にし、行ってみたのだ。

・駅の選択をミスると地獄

まずはこのイベントについて、来年以降もおそらく一番役立つであろう情報を。それは入場までの行列について。きっと毎年のことだと思うのだが、このフェスは入るまでがメチャクチャ長い。

軍施設ということで、厳しめなセキュリティの関係もあるだろう。はっきり言って、待機列のハードさは、始発で並んだ時のコミケを超えてる様に感じた。しかも、行列は複数形成されるのだが、そのチョイスをミスると死ぬというトラップもある。

ここらで先に結論を書くが、フェス当日はSNSでその日の行列の状況を特定し、よく吟味して駅を選ぶのがおススメだ!

どういうことか、当日の様子と共に説明しよう。まず、入口となる第五ゲート周辺には複数の駅がある。どこで降りるべきだろうか?

こういう時はマジでSNSが最強だ。今の時代、下手なメディアよりSNSの見知らぬ個人の投稿の方が参考になる。電車に乗りつつ「横田基地 行列」「〇〇駅 行列」と検索し、アップされている写真から、それぞれの駅と行列の状況を特定。

その時点で良さそうな行列は、第5ゲート前から道を渡り、16号沿いに南に列が形成されているヤツっぽい。最後尾は線路を横断する橋?的な所。

となれば、選ぶべきは拝島駅! そして出るべきは横田基地と逆の南口だろう。花京院の魂を賭けてもいい。ということで、降り立ったのは拝島駅の南口。時刻は午前9時15分。

そのまま16号に向かい歩いていく筆者。なお、同じく拝島駅で降り立った人の99%は、横田基地側の北口に出て行った。あとで明らかになるが、ここが筆者と彼らの運命の分かれ目だった。

南口周辺は人っ子一人おらず、大混雑するイベントが近くで開かれているようには思えない。

そのまま歩行者ゼロな道を進み、16号の高架下をくぐって……

その先の階段を昇り16号へ。

すると、目の前にちょうど行列の最後尾が。ヒュー、パーフェクト!

筆者と同じ列車で拝島駅の北口に降りた人たちは、15分後くらいに列の前の方から歩いてきて、筆者が並んだ時よりもだいぶ伸びた最後尾に並ぶことになっていた。

そのまま40分ほど並び、ゲート前に到着して無事入場。

炎天下だったが、途中で道路沿いのコンビニの店員さんがペットボトル飲料を路上販売しており、かなり救われた。日によって状況は違うようだが、22日の牛浜や東福生駅方面の行列は凄まじい様子だったようだ。

結局のところ、どの駅からの行列もそれなりにヤバく、日と時間によってヤバさは変化する。繰り返すが、闇雲に突撃せず、SNSでタイムリーな情報を検索し、一番列が短い所を選んで、駅から最後尾までの最短ルートを攻めるのがベストだと思う。

・身分証明書必須

長くなったが、あとは中の様子をお伝えするのみ。セキュリティはかなりしっかりしており、身分証明書が必須。証明書が無ければ問答無用で追い返されるぞ! さらに奥ではガチめな持ち物検査がなされている。


こうして長い道のりを経て、もう少し歩くとメインの広場に到着。広すぎて地平線が見えそう。相当な数の来場者と屋台的な出店があるのだが、基地の敷地そのものがメチャクチャ広いため閉塞感は無い。


そして、わりと無造作に置かれている軍用機。苦労の果てに見ると一味違うぜ!


いろいろな種類が展示されているのだが、一定の距離までしか近づいてはダメなものがある一方


機体の下や車輪格納部に入り込んでも何も言われないフリーダムなものも。ニュースで「車輪格納庫に隠れて~」的な話を聞くたびに気になっていたやつ。ちなみにこれはC-5M スーパーギャラクシーのもの。


これ等の軍用機のうち、大型のものの多くは内部やコックピットの見学も可能となっていたぞ! 基本的に戦闘機以外はわりと自由に見せてもらえる感じだった。ちなみに待ち時間はどこも2時間程度。そして、パイロットによればこの航空機を飛ばすまでの訓練期間は3ヵ月。


・ショー

場内では基本的にこれらの展示をフリーに見て回ったり、とにかくだだっ広いのでその辺でくつろいだり、屋台で酒やフードを買って食ったりして過ごすことになる。一角ではバンドがライブをしていたりもする。

そして時折、航空ショー的な催しが行われる。いきなり「上空をご覧下さい」的な放送がなされたと思ったら、超高い所に飛行機が。肉眼だと2㎜くらい。望遠鏡や超望遠レンズが必須だ。眺めていると……


あっ!


お分かりいただけただろうか? 飛行機の後方。黒い点のようなものだ。レンズのゴミや鳥ではない。スマホ等で拡大して見て頂ければわかるだろう。人である。激アツな空挺降下ショーだ。

その後はあまりに人影が小さすぎてロストしたが、しばらくするとパラシュートが展開された。


増えるパラシュート。


最初はバラバラだったのが、驚くべきコントロールを見せて空中で綺麗にらせん状に並び……(ここでは地上の観衆から歓声と拍手が)


凄まじい精度で順番にランディング。


映画やゲームなどで空挺降下自体はよく見るが、「クッソ目立つし、下から釣瓶打ちの良い的やろwww」とか思っていた筆者。しかし、いざ本物を目の当たりにした感想は「わかってないと絶対気付かない」というもの。

無警戒な状態で空挺降下されたら、気付いた時には地上に降下&展開されてて詰みそう。夜とか発見は無理ゲーだと思う。空挺降下の脅威を実感した。彼らを運んできた飛行機も、高度のおかげか、それともなにか工夫があるのか、音が全く聞こえなかったし。


・エアフォースワン

そんなこんなで時間は過ぎ、気づけば17時前。急にバンド演奏やBGMが止まり、建物の屋上には軍人たちが。圧倒的にモノモノしくなる警備と、静かにザワつく来場者。


すでに噂は流れまくっていたが、あまりに現実味が無く、ギリギリまで「マジで来るのか?」という想いを誰もが捨てきれずにいただろう。しかし……


マジで来たァァァアアアアアアアア!!!!


U.S.A! U.S.A! U.S.A!


記事ではクラブみたいなノリでUSAコールなどしたが、実際の会場はかなり静まり返っていた。あと、着陸した時に、観衆から拍手が巻き起こったこともお伝えしておこう。


冷静に考えると謎の拍手だと思うが、エアフォースワンが一般人の200~300mくらい先に着陸する瞬間など、人生で1度あるか無いかというレベルだろう。すげぇモノを見ちまった感。

筆者は場所取りレースに敗北したため、あまりいい感じの写真を撮ることができなかった。最前列の超ベスポジを確保していた人たちに聞くと、脚立の用意と、レジャーシートを用いての開場直後からの場所取りが必須だったもよう。航空機マニアの間では常識らしい。


・2機目

マニアたちパネェな。まあ筆者的には見られただけで満足だ。ところで、エアフォースワンは終わったのに、ガチ勢の彼らが未だに立ち去らないのはなぜだろう? なにかあるな?

疑問に感じたのでマニアな方々の装備や写真を褒めまくって取り入ったところ、「エアフォースワンは2機運用」「このあとエアフォースツーとして用いられたりする機体も来る」「すでに無線に入っている(彼らは機材を持ち込み、無線も傍受していた)」と教えてもらえた。

いいことを聞いたぞ。さらにマニアな方々をあらゆる方面から褒めたたえて友好関係を深めたところ、最前列に割り込ませて貰えることに。そして……


U.S.A! U.S.A!


U.S.A! U.S.A! U.S.A!


ズザァァァアアアアアア!!!


航空機の知識ゼロな筆者にはエアフォースワンとの違いがよくわからなかったが、周囲のマニアの方々に聞いたところ、サイズや羽の先などが違うもよう。はー、確かにそうだわ。

あと、大統領が乗ってなければエアフォースワンじゃなくVC-25だそう。そして2機目はエアフォースツーではなくC-32で、今回はただの予備機だと思われると語っていた。

なんにせよ、日米友好祭の真っただ中に大統領自らエアフォースワンで着陸する姿を見せるというのは、超火力のメッセージだと思う。日本国民にとっては言うまでも無く、日本近辺の国々に対しても。最近は特にキナ臭いですからね

この後は花火などもあったそうだが、筆者は疲れたので帰宅した。航空機や軍関係に興味の無い筆者だったが、いざ行ってみると普通に面白かった。特に小学生くらいの子供などは、戦闘機で大興奮していたぞ!

あと、アメリカでしか売ってないエナドリの販売もなされていたので、熱心なエナドリマニアなんかにとっても興味深いイベントかもしれない。来年以降の参考にしてみてくれ!

参考リンク:横田基地NHK
執筆&Photo:江川資具
Screen Shot:Google Map.

▼色々なグッズやフードが売られていたが、筆者が買ったのは2本の水のみ。快晴で暑さがヤバかったので。1本100円


▼給油機の給油するところ


▼みんな大好きオスプレイ


▼無人機


思ってたより羽が長い。フォルム的に量産型ヱヴァ的なキモさがあると思う


▼はるばる青森からこのイベントのために飛んできたF-35A。翌日には帰るもよう。


▼F-35Aの整備兵の方。エアインテークのカバーのデザインをしたのは彼だそう。青森からはJRで来たとのこと。



▼F-35Aで釣って自衛官のリクルートにつなげるスタイル。アグレッシブで良いと思います。