会議室の冷蔵庫を開けた私は、思わず「まじか」と声が出た。野菜室に入っているチーズがまったく減っていないのである。


ご存知の方も多いと思うが、これらのチーズは「1005枚チーズバーガー」を作った時のチェダーチーズだ。


つい最近、厚み11cmの「凶悪すぎるシカゴピザ」を作り大好評を得たものの、チーズの消費力としては弱かったかもしれない。


もっとチーズを。もっとチーズを……そうだ! 炊飯器ラザニアだ!! 調理師免許を持つ私は、ワクワクしながら準備を始めた。


・実はラザニアは得意料理

ラザニアを作るにあたって、参考にした他社のサイトは無い。


私の心のレシピ集には、今から9年前、茨城県ナンバーワンのイタリアンレストラン「トラットリア エ ピッツェリア アミーチ」の太田裕二シェフから直々に教わった『ナポリ風ラザニア』の作り方が、しかと刻まれている。


その後も何度も何度も作っては、徐々に羽鳥流へとメタモルフォーゼしてゆき、やがては「ラザニア風オートミール」へと進化を遂げたが、今回は原点に戻って『太田流ナポリ式ラザニア風羽鳥流ラザニア』で行こうと思う。


・つくりかた

何をやったのか簡単に説明しよう。


まずは前日、ゆでたまごを作っておいた。殻はそのままで。会社に行ってから剥けるように。


そしてお得意のミートソースも作っておいた。ひき肉、玉ねぎ、トマト缶、ニンニク、塩胡椒、ナツメグ、バジルあたりを良い塩梅で混ぜて作ろう。


てな感じで会社に持ってきたのは、

ミートソース、ゆでたまご、ラザニア、刻んだパセリ、バジルの葉っぱ、粉チーズ、サラミである。



まずはラザニアをパッケージに書いてある通りの作り方で茹でたりして、


ゆでたまごもバジルも適当にカットして準備完了。


そしてミートソースを炊飯器の釜に敷きまして、


その上にゆでたまご。このゆでたまごを使うのがナポリ流らしい。


あとはサラミやバジルをテキトーに置いて、


ラザニアを敷きまして……


デデーン! 野菜室より、チーズ選手の入場です!!


ガンガン入れます。


そしたらまたミートソースを……を、あと5回ほど繰り返し、


深さ11cmの「チーズ5段の凶悪すぎるラザニア(ラザニア4層)」のセッティング完了!



そして普通に炊飯(60分)すると……


1発でイイ感じになっちゃってる〜!


包丁で切れ目を入れて……


慎重に取り出して……


バーナーでこんがりと焼き目を入れて……


刻んだパセリを散りばめたら……


うまそうすぎて……

ぜんぜん笑えないよ!!



そこにちょうど上司Yoshioが通りかかったので食べさせてみると……

「めっちゃうま……」
「ほんとうにおいしい……」
「実はさっきカレー食っちゃって、おなかいっぱいなのにウマイ。空腹じゃないのにウマイってことは、本当にウマイってことだと思う」


──と、なんの笑いにもならないマジメすぎるコメントを真顔で残してくれたのであった。


せっかくなので、編集部にいるメンバー全員ぶんを取り分けて、片っ端からバーナーであぶり、


パセリをかけてキレイに仕上げ、


みんなを呼んで食べさせてみたところ……


「ンマ〜イ」
「めっちゃうま〜い」
「ちゃんとカリっとなってる」


「チーズの部分はバカな味がするねぇ」
「いや、うまいっす」
「おいしい」


──と、幸か不幸かマジメすぎるマジウマコメントしか出てこなかった。なので特にウケは狙わずそのまま掲載します。



ちなみに今回、いちばん嬉しかったのは、味にはウルサい中澤星児が真っ先に「ンマ〜イ!(笑顔)」と喜んでくれたこと。

なんでも星児、これが生まれて初めてのラザニアだったらしく(!)、本人曰く「ずっとラザニアに憧れていた」とのこと。


みんなが食べ終えてから、私も少しだけ食べてみたが、自分で作ったくせにウマすぎて笑った。

てな感じで、「ウマイ」しか出てこなかったため記事にギャグは入れられないけど、幸せいっぱいの食卓になった。


幸いまだまだチーズは山ほどある。


野菜室の中に、“幸せの素” は大量にある。


今度また何か作るぞ〜!٩( ᐛ )و


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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