バンダイが定期的に、ちょっとおかしな合体ロボットを出していることは知っていた。例えば、ドラえもん・パーマン1号・コロ助などの藤子・F・不二雄氏のキャラクターが組み合わさったロボなど。

この合体シリーズは、どこの世界線でも決して生まれないようなロボたちがなぜかでき上ってしまうのだ。意味が分からなさ過ぎて面白いので、いつか試してみたいなあ……と思っていたその時。

庵野秀明監督作品たちが合体する『S.J.H.U.PROJECT シン・ユニバースロボ』が発売されるという情報が入ってきた。これは買うしかあるまいよ。


・この世のものとは思えないロボ

『S.J.H.U.PROJECT シン・ユニバースロボ』は、ゴジラ・エヴァンゲリオン初号機・ウルトラマン・仮面ライダーが合体するロボット玩具だ。まさかまさかの共演である。


どうやって合体するのかというと、頭は仮面ライダーで体と足元がゴジラ、右手と右足がウルトラマンで左手と左足がエヴァだ。鵺(ぬえ)……? キメラ……? 

ちょっと何を言っているのかわからないと思うが、しかし、他に表現のしようがない。おまけにウルトラマンのスペシウム光線エフェクトとゴジラの背びれが合体して武器になり、ATフィールドが盾になる仕様だ。

まるで何も知らない人が複数の玩具を寄せ集めて無理やりくっつけてみたような、庵野作品を複数見た後に見てしまう夢のような、この世のものとは思えない出来である。

まあいずれのキャラクターたちも現にこの世のものではないのだが、それはさて置き。冒頭に書いた通りバンダイのこの合体シリーズは、これが平常運転。こういうものなのだ。

実際に組み立ててみると、思ったよりもしっくりくるかもしれない。まずは説明書に従い、仕上げていくことにしよう。


・映画が1本できそうなロボ

箱を開けると、キャラクターごとに完成した形が入っている。それぞれにカッコ良いのでそのまま飾っておくだけでもいい気がするが、それらを分解していき、合わせていくイメージだ。


はじめにゴジラをバラバラにして、抜き取った尻尾を開き背中に生やす。


“……? ”

ここだけの話、初っ端から疑問しかないのだが気を取り直して次にいってみよう。まだまだこれからだ。

今度は大事な腕と足の部分。ウルトラマンと初号機は、はじめに上半身と下半身に分解する。背中がカッと開くので、背中部分にウルトラマンや初号機の腕を収納し、中から出てくるロボの腕をニョキっと生やす。


下半身はそれぞれの両足をピタッとくっ付けるだけ。ゴジラの足元を持ってきて、差せば終わりだ。


“……?? ”

そして最後に仮面ライダーのサイクロン号を変形させる。すると仮面ライダーとは別に、ロボの頭が出てくる。


“……??? ”  

それらをドッキングさせ、余っているパーツを差し込んでいけば、あら不思議。「S.J.H.U.PROJECT シン・ユニバースロボ」の完成だ! 


“……???? ”

作業として難しいところは何もないので問題はないが、出来上がったものは問題だらけ。魔改造も良いところなのだが、こういうの嫌いじゃない。むしろ好きだ。

わくわくがギュッと詰まった、ほしいもの全部乗せしたような、なんとも言えない素晴らしさがある。これはこれで1本映画が作れちゃいそうな、迫力のあるロボだ。

試しにその辺に転がっていた怪獣などのソフビと向き合わせてみたら、違和感ゼロ。「S.J.H.U.PROJECT シン・ユニバースロボ」ええやん。強そうやん。


かなり満足度の高いこちらの商品、お値段もそこそこ良くて2万3100円だ。これだけ遊べるのであれば妥当だなと、個人的には思っている。

ただし残念ながら商品は販売終了しているので、この記事で楽しんでいただきたい。次に何かしらのキャラクターで合体ロボが出た際の、検討材料になれば幸いだ。

参考リンク:4大キャラクター合体ロボ「S.J.H.U.PROJECT シン・ユニバースロボ」
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼訳が分からないけれどカッコ良い気がする