なんかやべえものを観てしまった」──。これが私、P.K.サンジュンが映画『シン・ウルトラマン』を鑑賞し終えた直後の率直な感想である。満足度という意味では、100%中「110%満足だった」と言っていいだろう。

詳細については後述するが、そもそも私はさほどウルトラマンに思い入れがないオッサンである。そんな私でもここまで衝撃を受けてしまうとは……。シン・ウルトラマン、様々な意味で “ヤバい映画” である。

・ウルトラマン、ぶっちゃけ詳しくない

私が生まれたのは1978年の1月。おそらくではあるが、私と同時期に生まれた第2次ベビーブーム世代の方たちは、さほどウルトラマンに思い入れが無いハズ。なぜならオンタイムの放送が、幼少期とほとんど被っていないからだ。

初代「ウルトラマン」の放送開始が1966年であり、第2期ウルトラシリーズ最終章の「ウルトラマンレオ」ですら放送は1974年。その後、1996年から放送された「ウルトラマンティガ」の頃には思春期を迎えていたため、いわば我々は “ウルトラマンロスト世代” と言っていいだろう。

とはいえ、ウルトラマンのことはもちろん知っていたし、再放送やらでウルトラマンを見た記憶は微かにある。小学生の頃にやっていた「ウルトラマンエース」の再放送で、ウルトラ兄弟たちが十字架に磔になったシーンは怖かったなぁ……。

・それでも楽しめるのか?

そんな私が映画『シン・ウルトラマン』を観たら、どんな感想を抱くのだろうか? 当サイトのウルトラマン大好きっ子K.Masamiによれば「ウルトラマンを知らなくても楽しめる」とのことであったが、その辺りも非常に気になるところだ。で、結果はというと……


マジで楽しめた。


「楽しめた」の内容は1つではなく「映画作品として楽しめた」という意味に加え「コメディ的に(?)楽しかった」という意味も含まれている。冗談ではなく、映画館なのに思わず吹き出しそうになるシーンがいくつか織り込まれていたためだ。

さらに言えば「なんなのこの映画は?」と、未知なる世界観を手探りする感覚も非常に心地よかった。妙に大根っぽい演技も、令和なのにあえて最先端技術を使用しないこだわりも込みで『シン・ウルトラマン』は最高だ。

・あふれ出すウルトラマン愛

きっと私がウルトラマンにめちゃめちゃ詳しい人間ならば “元ネタ” などがわかるのだろうが、そうでなくても『シン・ウルトラマン』は十二分に楽しめる。「シン・ゴジラ」とはまた方向性が違うものの、邦画としては最高ランクの満足度ではないだろうか?

また再三申し上げている通り、私自身にウルトラマンへの思い入れはないが、制作陣の “ウルトラマン愛” はビシビシと伝わってきた。適切な表現ではないかもしれないが、シン・ウルトラマンは「ウルトラマンのことが大好きな子供たちが作った映画」といった感じの作品だ。

というわけで、シン・ウルトラマンは「あんまりウルトラマン知らないんだよなー」という方も高確率で楽しめる作品となっているので、迷われている方には「とりあえず観た方がイイ!」と自信を持ってオススメしたい。きっと私と同じく「なんかやべえものを観てしまった」と感じるハズだ。

参考リンク:映画「シン・ウルトラマン」公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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