「ぎょうざの満洲」に初めて行ったのは、たしか大学生の頃だったと思う。東京・荻窪南店が人生初だったと記憶しているが、とにかく驚いたのが『ダブル餃子定食』の圧倒的な安さである。当時はよくお世話になったなぁ。
引っ越したり何なりで、かれこれもう5年ほど「満洲」には行っていないのだが、先日たまたまお店に入る機会があったので『ダブル餃子定食』を頼んでみたところ……ええ、驚きましたとも。『ダブル餃子定食』って今はこんな値段なのか。
・「ぎょうざの満洲」の思い出
焼餃子12個、ライス(白米または玄米)、スープ、漬物がセットになった『ダブル餃子定食』と初めて出会った頃、価格はたしか税込500円だった。まさかのワンコインだ。今となっては信じられない安さである。
過去の記事を読む限り、少なくとも2014年2月の時点では500円で販売されているが、たしかその後、600円近くまで値上がりしたんじゃなかったか。私の中での『ダブル餃子定食』の記憶は、このあたりでストップしてしまっている。
それから数年後の2023年12月。久しぶりに「満洲」を訪れた私は、迷わず我が青春の友『ダブル餃子定食』を注文した。やはりコイツを食べずには帰れないだろう。ところが……!
再会を果たした『ダブル餃子定食』の価格は、当時よりもはるか高みに登っていたのである。お値段なんと……
税込740円!!!
・爆上げ
小ライスだと税込710円、大ライスだと税込790円になっていた。いずれにせよ700円超え……! 調べてみたところ、2022年9月に680円から700円に値上げして、その後2023年10月に現在の価格になったようだ。マジかよ、しばらく見ない間に出世しやがって……。
驚くことに餃子6個の『焼餃子とライス』が昔の『ダブル餃子定食』と同じ価格になっており、時代の移り変わりに思いを馳せずにはいられない。まさか「満洲」で浦島太郎状態に陥るとは……。私も年をとったものである。
私の中で『ダブル餃子定食』といえば「満洲」の代名詞的な存在だったが、今は他社も類似した商品を発売しているようだ。「日高屋」の『W餃子定食』は、白菜キムチか唐揚げ2個がセットで税込760円。
オリジン弁当と同じ系列の「中華東秀」も、『W餃子定食(12個)』を税込760円で販売している。
単品だと「バーミヤン」の『W焼餃子(餃子12コ)』は税込549円だ。
こうして見ると、「満洲」が突出して安いというワケではなさそうだが、とはいえ久々の『ダブル餃子定食』はやはり最強。焼餃子なんてものは基本的にどこで食べてもウマいが、「満洲」の餃子は他社と比べると、何というかこう、独特の親密さがある。
・唯一無二
チェーン店の味であることは間違いないのだけど、そこはかとなく漂う素朴さや家庭的な佇まいは、いかにもチェーン店チックな匿名性とは一線を画すものだ。
私は常日頃から餃子にはビール一択と主張してはばからないが、「満洲」の餃子を食べている時に限っては、不思議とビールよりも白いご飯が欲しくなる。体が酒よりも “食事” を求めるのだろう。この感覚は自分の中で極めて稀と言っていい。
・変わらず最高
ご飯の量も多く、食後の満足度は相変わらずべらぼうに高かった。知らない間に740円になっていたのは驚いたけど、むしろ今までの安さが異常だっただけで、これが適正価格なのかもしれない。さすが「満洲」である。
ただ一つ残念なのは、次にいつ行けるか分からないということ。近所にできてくれないかなぁ……。数年ぶりに訪れた「ぎょうざの満洲」は、3割どころか9割くらいウマい店だった。できるだけ早く再訪したい。
参考リンク:ぎょうざの満洲
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.