あけましておめでとうございます。新年と言えば初詣。ちょうど私(中澤)の家の近所には浅草寺という超メジャーな初詣スポットがある。でも、浅草寺のおみくじで大吉出たことないんだよなあ。

「浅草寺のおみくじは凶が多い」というのは有名な噂。むしろ、大吉って入ってるのかな? ふと素朴な疑問が湧いたのでおみくじ100連ガチャしてみた

・浅草寺のおみくじ

1回100円の浅草寺のおみくじ。本堂から離れた専用の販売所で、おみくじの台に備え付けられた貯金箱に100円を入れて勝手におみくじを引くスタイルだ。社務所で人から購入する形ではないのが気楽。

また、おみくじ販売所もそこまで混んでない。参道側はともかく、販売所の裏手に回ると引いてる人がほぼいない状態であった。ひょっとしたら、みんな裏手でもおみくじが引けることを知らないのかもしれない。そう思ってしまうくらいにガラガラである。

・1万円分

とは言え、そんな状況でも、いきなり1万円ぶち込んで100回連を引いたらさすがに迷惑になるかもしれない。そこで1000円入れて10回を刻んでいくことにした。人が1人でも並んだら即譲れるように

周りも空いてるので現時点ではわざわざ私の後ろに並ぶ必要もないが、万が一、引いてる最中に人が増えて行列とかになったら悪いしね。

・予想外の事態

これで準備は万全なはず。ところが、実際に1000円を入れておみくじを10回引いてみたところ、早くもくじけそうになった。100回引けないかもしれない。なぜなら……

おみくじの番号が書かれた棒を筒から出すのが思っていたより大変なのである。筒が鉄でできており結構重い上、筒の穴が棒1本分の小さいサイズのため棒が引っかかって何度も振らないと出てこないのだ

ひたすら重い筒を振る。しかし、振ってもなかなか出てこない棒。もはや筒との格闘だ。これ、2時間くらいかかるんじゃね……? 取材班に緊張が走る。だが、30回ほど引いた時、さらなる予想外の出来事が我々を襲った。ちょっ……


親指つった……!


しかも、普段つったことがない付け根である。一体、どういう経路をたどればここの筋肉がつるのか……取材班ににわかに漂いだす焦燥感

・衝撃

考えが甘かった。だが、もはや引き返すこともできない。背中に冷たい汗が伝う。立ちはだかる壁、のしかかる重圧(プレッシャー)。はたして、私はおみくじを100回引ききることができるのか。

そんな中、変化に気づいたのは50回ほど引いた時。マジかよ! 50連するとこんなことになるの? なんと……


棒を出すのが超早くなった


衝撃である。いつの間にか「ジャ! スポーン!」のタイミングで棒を出せるようになっている自分がいたのだ。何にでもレベルってあるものなんだなあ。みつを。

・おみくじ100連ガチャのだいご味?

そして、もう1つ気づいたことがある。浅草寺のおみくじは棒に書いてある数字の棚を開けておみくじを取るスタイルなのだが、同じ番号の場合、入っている札の吉レベルは同じなのだ。例えば、72番の棚は全部吉という具合。そんな棚が1番から100番まである。となると気になるのは1番と100番

ずっとやってるうちに、大吉以上にこっちの方が出したくなってきた。事実、今70回くらい引いたけどこれまで1度も出ていない。1番の棚と100番の棚にはどんなおみくじが入っているのか? とにかくその数字を見たい。

もはや大吉とかそんな領域じゃなくなってきたことは100連おみくじのだいご味と言えるかもしれない。おみくじの先へ! イッケェェェエエエ!!


1番キターーーーーー


しかも……


大吉やァァァアアア!!

まさか1番に本当に大吉が入っていようとは。これは縁起ものである。ちなみに、100番は出せなかったので、100連おみくじで最もテンションがぶち上がった瞬間がこの時だった。

・割合

さて置き、当初の目的を思い出すと、大吉だけで言えば入ってる棚は結構あった印象。そこでゲットしたおみくじを編集部に持ち帰り、仕分けしてみたところ……


こうなりました。


割合としては吉が多いようである。さらに細かく見ていくと……


凶26体


末小吉6体


末吉10体


小吉5体


半吉2体


吉37体


大吉14体

・SSR

よく見たら「末小吉」というおみくじが6体混じっていた。聞いたことがないため、引いてる時は末吉か小吉と空目していたが、浅草寺オリジナルの運気なのかもしれない。ちなみに、内容としては小吉とか末吉とあまり変わらない感じであった。

一方、大吉は14体出ているが、心なしか1番で出た大吉は書いてる内容が凄いように感じた。例えば、願望の項目とかを見ると他の棚の大吉は「叶うでしょう」とだけ書かれていたりするが、1番の大吉の願事の欄には「充分に叶うでしょう」と書かれている。

また、普通一問一答形式なのだが、1番の大吉の最後の項目なんて「新築・転居・嫁とり・婿とり・旅行・付き合い等:全てよいでしょう」と記載されている。無敵かよ

しかも、左側の文章が書いてある欄には「七宝浮図塔 美しい宝石で作られた仏塔が出現するように、素晴らしいことがありそうです」と詩的表現で文章が書かれていた。意味こそ判然としないものの、とんでもなさそうなことだけは伝わってくる。言わばSSR大吉だ。


・まとめ

1番の棚の大吉が全てSSRかは定かではないことはともかく、本検証の結果をまとめると以下の通りとなる。

・浅草寺のおみくじの凶の確率は26パーセント
・凶が多いという噂だけど1番出たのは吉
・ただの大吉は結構出る
・一番出なかったのは半吉
・末小吉もレア
・SSR大吉がある

──おみくじは運試し的側面でやる人が多いと思うが、ただの大吉ではなく、SSR大吉を一発勝負で当てる人はマジでもってる人と言えそうだ。とは言え、大吉も当てたことがなかった私にとっては夢のまた夢である。今年もコツコツやっていこうと思った次第。現場からは以上です。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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