ハガキをひっくり返した瞬間、思わず「うわっ」と声が出た。反射的に手を離したので、ハガキは空中をヒラヒラと回転。キッチンの床に着地した。

私はしばらく そのハガキを拾う気持ちにはなれなかった。触れたら送り主と繋がるような気がして気味が悪い。見たくもない。というのも……

・謎のハガキ

もったいぶるのも何なので、どんなハガキなのか紹介しよう。まず表面。そこには、私の住所と郵便番号、名前だけが書かれている。そして消印。


で、ひっくり返すと……



白紙



何も書かれておらず、送り主の記載もない。ってことはつまり……こういう意味?


お前の住所は特定したから



・ネットに顔を出すリスク

本サイトをよく読んでくれている方ならご存知かもしれないが、私は自分の顔を記事で公開している。


なので街中で読者の方から声をかけていただくこともあるし、SNSで応援メッセージをいただくこともある。

それだけなら大変ありがたい話。ただ、ときにはただの誹謗中傷がSNSなどで送られてくることもある

まぁ即スルーするのだが、それ系のメッセージを何度か目にしていると「ヤバいネットユーザーはマジで何するか分からんな」ってことを肌で感じずにはいられないのも事実。

もちろん全員ではない。ヤバいのはごく一部。ただ、ごく一部でも存在していると、こちらとしては警戒心を抱く。

つまるところ、職業柄 個人情報が漏れることにナーバスになっているってことだ。変なヤツらに凸とかされたら面倒で仕方がないからな。

――と、日々注意している状況で、上のハガキである。「怖ぇぇぇぇぇぇえええええええええええ!」という気持ち、ご理解いただけるだろうか?



・誰が送ってきた?

ここで改めてハガキを見てみると、大きな手がかりと言えるものが消印だ。「渋谷」とあるから、渋谷区の郵便局(郵便ポスト)に今年の11月頃出されたことが分かる。


あと文字。手書きってところが恐怖感を増大させているが、逆に言うとヒントになるかも。そう思ってしばらく文字を眺めたものの、筆跡をいくら見ても思い当たる人はいない。


強いて言うなら、字体が女性っぽいと思ったくらい。



結局のところ、誰が送ってきたのか、何のために送ってきたのかはさっぱり分からない。

もしかしたら……と思うのが、マッサージ店や歯科医院などが私に営業ハガキを送ろうとしたが、ミスって裏面白紙で投函しちゃいましたというパターン。

だとしたら、全然構わない。むしろミスであってくれと願っているが、脅し的な可能性も捨てきれない。一体どっちなんだ?

もし後者だったら……「家に白紙の手紙を送りつけてきた人物と対決してみた」という記事を後日公開することになるかもしれない。そうならないことを、今はただただ祈っている。

執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.