新旧含めて膨大な食料品が並ぶカルディ。珍しい商品ばかりが並ぶので「何か欲しいけど、いったい何を買えばいいのか分からない」状態になることもしばしば……。

というわけで、片っ端からカルディの製品を試してみよう……というのが本企画「気になるカルディ」である。目指せカルディマスター!

第2回で取り上げるのは「卵のいらない卵かけご飯の素」(120円)である。なにそれ?

・卵のいらない卵かけご飯の素

「卵のいらない卵かけご飯の素」……スゴいんだかスゴくないんだかよく分からない。

卵がないのに、卵かけご飯を名乗れるのか? 果たしてそれは卵かけご飯と言えるのか……?

「サヨナラだけどさよならじゃない」みたいなこと? 食の未来化が進みすぎていて、ディストピアっぽさすら感じさせる。パッケージのかつおが「さらに美味しくなったよ!」と喋っているのも不穏である。

個人的に「さらに美味しくなった」という文言は、ぶっちゃけ美味しくなかったものに使われがち……というイメージもある。今のところ、不安しかない。



・中身はどんな感じ?

「卵のいらない卵かけご飯の素」は2袋入で120円というカルディの中でもかなりお手頃商品。

いったいどんな物がでてくるのかと袋から取り出してみると……


想像以上にディストピア感がハンパなかった。


淡黄色の無機質なパックにデジタル印刷で「卵かけご飯の素 賞味期限 24.06.03」と書かれているのが未来的すぎて怖いのだ。

「人類が食糧危機を迎えた20XX年、鶏も牛も豚も野菜も消え去り、人々は高栄養代替食で生きていた……」みたいなSFっぽさがあるというか。



・中身はどんな感じ?

肝心の中身はというと、醤油を入れすぎた卵かけご飯とか、漬け茶漬けの素みたいな色をしている。茶色がかった黄色で、かなりトロっとしている。ただし、白身っぽさはなし。

これを白米にかけるだけで、カツオ風味の卵かけご飯が完成するという。

というわけで、容赦なくトロ~リ。茶碗大盛り1杯分のご飯にかける。

そのままだとかなり味が濃そうなので、しっかり混ぜてから、恐る恐るいただきます……。

ひとくち食べてみると……


えっ!


うそ……


めっちゃ美味しいんだけど!!!


気にしていたような人工感はなく、完全にちょっと味が濃い目の卵かけご飯。原材料を見てみると、このタレの中にはちゃんと卵黄が含まれていた!

卵白のドゥルドゥル感はさすがにないものの、もともとズルズル系の卵かけご飯が苦手な私にはちょうどいい。

何よりタレが旨味の塊みたいな味がする……と思ったら、醤油、かつおエキス、昆布エキスが含まれているらしい。そら美味いわ。

ディストピア感への疑心はどこへやら、夢中で食べてしまった。これ、かなりアリだよ……。


・さらに美味しく食べる方法

ただ、この「卵かけご飯の素」は単品だと味がけっこう濃い目である。あと、もうちょっとだけ卵の味が欲しいな……

ってことで、卵かけご飯に「卵のいらない卵かけご飯の素」をかけてみることにした。

全卵に卵かけご飯の素をかけるとズルズルになってしまうので、卵白の量はちょっと減らした。

結果、これが天才的に美味しかった。冗談ぬきで、今まで食べた卵かけご飯の中で一番美味しいレベル

卵黄のまろやかさ、卵白のツルッと感、そして卵かけご飯の素が持つ旨味カーニバルが三位一体となって口に広がるのだ。

「卵がいらない卵かけご飯の素」だっつってるのに、卵をわざわざ準備したという矛盾はあるけど、タレとしてかなり優秀である。



・忖度ゼロでジャッジ

率直に結論を言うと……予想以上に美味しかったので買い。リピート確定。ディストピアっぽいとか言ってごめんなさい。普通に食の未来が広がっていました。

ご飯にそのままかけてもイケるけど、卵かけご飯のタレとして使うのが個人的にはオススメです。

あとは釜玉うどんのタレとしても使えるそうな。マグロの漬け丼のタレとかにしても美味しそう。

卵をつい買い忘れちゃう人、冷蔵庫の卵がいつ買ったか分からなくてロシアンルーレットになっちゃう人、究極の卵かけご飯が食べたい人はぜひ。

120円とお手頃価格なので、騙されたと思って買ってみてほしい!


【忖度ゼロ評価】
珍しい度 ★★★★★
買い指数 ★★★★☆


参考リンク:カルディ オンラインショップ
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.