年寄りくさいと敬遠していた「ピップエレキバン」初めて使ってからその効果のトリコとなり、私は今やすっかりエレキバン信者となっている。

もはや体にピップエレキバンが貼られていない日はない。正真正銘のエレキバニストである。しかし信者とはいえ、首や肩にあのベージュのパッチが貼られている生活感はどうにかならんもんか……と思っていた。

そんな中、貼らずに繰り返し使えるエレキバンシリーズが発売されて話題になっているのである! 

足の疲れと肩甲骨のコリに特化

磁気の力でコリをほぐすかわりに、ベージュのパッチを貼らねばならない……オシャレ vs コリほぐし という悪魔の取引をずっと行ってきた。

私はすでにアラフォーとなり、恋愛戦線からも離脱。なによりダサいより肩が痛いほうが辛いので諦めてパッチを貼っている。それでも、風呂場の鏡に映る自分の姿を見るたびに、肩のパッチから漂うおばさん感にしょんぼりしていたのは事実である。

うら若き乙女たちは、肩こりに悩んでいても、エレキバンを貼るのには抵抗があるだろう。磁気ネックレスタイプのものもあるけど、あれもスポーツ用品っぽいし……。そんな私たちの気持ちをピップも感じ取っていたのかもしれない。


ボディに貼らずに下着につける「ピップエレキバン インナークリップ」そして足に巻くだけの「ピップエレキバン 足裏バンド」を発売しているのだ!


・下着の紐につけるインナークリップ

「ピップエレキバン インナークリップ」は、肩甲骨まわりの磁気ケア用品。ブラジャーやキャミソールの紐にピタッとくっつけて、洗って繰り返し使える仕様。

小さな羽型のクリップの中に、ピップエレキバンの磁気が3つずつ入っている。磁力は130ミリテスラで、エレキバンシリーズの中ではスタンダードな強さって感じ。

キュートなあの子もセクシーな彼女も、クールなあなたも、これでさりげなくエレキバンできるってわけ! サウナやプールでパッチ貼ってるのが見えて恥ずかしい……ってこともなくなるのだ。

しかも背中とか肩甲骨まわりはエレキバンを自分でビシッと貼るのが難しい場所なので、その点でもありがたい。肩が凝ってるときは腕が上がらないからなおさらね……。

カラーバリエーションはピンク、イエロー、グレーの3色展開で、定価は2180円。ドラッグストアだともっと安くで売ってることもある。


・足裏用エレキバン

そして、もうひとつが足裏専用の「ピップエレキバン 足裏バンド」。こちらは「立ち仕事とかの足のダルさが一晩でラクになる」とSNSでバズって品薄になっている商品

こちらは足の裏の土踏まずのところに磁気がくるように履いて使うタイプ。こちらも片足3つずつ、130ミリテスラの磁気が入っていて、定価は3180円。足のサイズが22〜25cmまでの「ふつう」サイズと、24~27cmまでの「大きめ」サイズがある。こちらも洗って繰り返し使える。

エレキバンといえば、肩とか腰のイメージで、足の裏に貼る発想はなかった……。



・実際に使ってみた

とまあ、便利そうだけど、大事なのは使い心地と効果である。

どちらも一週間ほど使ってみた。

まず「インナークリップ」がはめられるのは、キャミソールやブラジャーなど、幅1cm〜1.3cmまでのストラップ。これがけっこう細くて、タンクトップやスポーツブラだと取り付けられないので注意。デザイン的にも女性向けだと思う。

ビニールの部分を外側にして、布側が肌に当たるようにして使う。

使ってるうちにスルッと外れて落としてしまうのでは……と不安に思ったけど、今のところまったく外れていない。ポイントはビニールの部分を空気を抜くようにギュッと押し付けること。


湿布みたいにスーッとしたり、香りもなにもしないので、つけてすぐは効いてるんだか効いてないんだかわかりづらいのだが、だいたい半日も経つと「あれ、今日は肩凝ってないな?」って感じになる。

ちなみに、私はいまホットヨガに通っていて、レッスンの翌日は肩が筋肉痛になることもあるんだけど、次の日にインナークリップをつけているとかなりラクだった。ええやん……!

エレキバンは1回貼っちゃうと貼り直しが難しいんだけど、クリップは自由に動かせるので肩甲骨の後ろ側じゃなくて、肩のあたりとか、鎖骨の下とか好きな場所に調整できるのもいい。

一瞬で効果を実感できるわけじゃないのだが、数時間経ってからふとインナークリップをつけている場所に触れるとめっちゃ温かくなっていてビックリした


ちなみに「足裏バンド」は土踏まずのところに固めのパッドが入っているので付けたまま靴を履いて歩くのは厳しい

つけたまま歩くと、磁気の凸凹が青竹踏みみたいにギュッとなってちと痛いので、寝るときとか、家でリラックスしてるときに使う感じ。私は寝るときにつけている。

驚いたのは寝る前につけて、朝起きると足裏バンドをはめていた土踏まずのあたりがポカポカしていること。そもそも冷え性で、夏場でも足先の冷えを感じることが多いのでこれはビックリ。

前は土踏まずを親指でギュッと押すと「イテテ……」って感じだったのに、一週間ほど使った今は土踏まずを押してもそこまで痛みを感じない

朝起きたら勝手に足が回復してるような感じなので、たくさん歩く旅先とかに持っていくと良いと思う。



・次世代のエレキバン

総合すると、「ピップエレキバン」ならではの気づいたらコリがなくなってたという効果は「インナークリップ」や「足裏バンド」でも健在であった。とはいえ、1日で全回復! という感じではなく、1日に30%ずつくらい疲れがラクになっていくようなイメージだった。

まあ、より磁力が強い「ピップエレキバン MAX200」のほうがコリをほぐす力は強いと思うし、ピンポイントでコリの芯に貼れるんだけど、貼らずに気軽に使えるインナークリップや足裏バンドは入門編にピッタリだな……とエレキバン信者の私は思った。

もちろん、こうしたものは個人差があるため、誰にでも効果があるとは言えない。若い頃の体の感じが戻った……というのは言い過ぎかもしれないけど、使い始める前より一週間後のほうが調子がよくなったように感じたのだ。今ならわかる、銭湯で見かけるご老人たちの背中になぜあのベージュのパッチが貼られていたのかが。

そして21世紀、ついに貼らなくてよくなったエレキバンに感謝しつつ、この記事を終えたい。


あ、最後にもう一言! 「ピップエレキバン足裏バンド」は品薄のせいかAmazonなどで定価の3180円以上で売られてる場合があるので要注意。ピップの公式通販で定価購入できますからね……!


参考リンク:ピップエレキバン
執筆:エレキバニスト御花畑
Photo:RocketNews24.