現代人なら誰しも経験したことがあるであろう肩こり。特にデスクワーカーにとっては職業病と言っても過言ではないだろう。

私も例に漏れず、年がら年中、肩こりに悩まされているクチである。

寝違えなのか何なのか分からないが、5月中旬に右肩から首にかけて激痛が走る「やばめの肩こり」が襲ってきた。湿布を貼っても栄養剤を飲んでも治らない。

わらにもすがる思いで最後に手を出したのは「ピップエレキバン」だった──

・いろいろ試した

朝から急に痛みだした肩から首。寝違えかなと思って患部にマッサージ機を当てたのが良くなかったのか急激に悪化した。

まず最初に手を出したのが患部に塗るタイプの「ロキソニンS ゲル」。軽めの肩こりとか筋肉痛ならこれを塗っておけば治るのだが、翌朝になっても痛みは変わらず。

疲労が原因か? と思って次に飲んだのが「アリナミンEX PLUS」 。ズーンと体が重い時はこれを飲んで対処してきたが、やっぱり痛みは変わらず。

そして最終手段は肩こり&腰痛持ちの救世主「ロキソニンテープ」であった。個人的にこれを2日以上貼っても効かないときは重症……という感じである。


そんなこんなで1週間、いろいろ試してみたものの、右肩と首の痛みは治らない。気づけば首の可動域が5度くらいになっていた。内に曲げても外に曲げても、振り向いてもうなずいてもめちゃくちゃ痛い。

こういう「痛い」ときに整体に行ったり、ヘタにさわると悪化するイメージがある。なるべくソフトに治したい……と思って、わらにもすがる思いで試したのが、めちゃくちゃ昔からある「ピップエレキバン」であった。


・おじさん、おばさんのものというイメージ

「ピップエレキバン」……。昔から存在する商品だが、磁気を肌色テープで貼り付ける……というのがなんとなくババ臭いイメージで抵抗感があった。あの肌色のポッチが見えると一気に生活感がにじみ出るというか。

そもそも医学が進歩してロキソニンテープやらボルタレンテープやら、どんどん痛みに効く成分が出てるのに、そんな昔からあるものが効くのか? という気持ちもある。なんで磁石を体に貼り付けたら肩こりや腰痛がよくなるのかもよく分からない。

でも、ユースキンみたいに、昔からあるってことはそれだけ良いものなのかもしれない……。

というわけで、近所の薬局で「ピップエレキバン」を購入。

磁気の強さ別に3種類あって


・ピップエレキバン 80
・ピップエレキバン 130
・ピップエレキバン MAX200


となっていた。とにかく肩と首が痛いので今回はMAX200を購入。ちなみに、価格は12粒入りで900円だった。(24粒入り1600円もあった)

使い方は、押すと痛むコリのコアの部分に磁気のついたピップエレキバンを貼る……というシンプルなもの。貼り替えなどは不要で2〜5日間張りっぱなしでよいとのこと。

説明書によると、痛む部分を中心に3枚ほど貼るのがいいらしい。

しかし、首周りを押してみると、どこもかしこも痛いところだらけで、痛みの震源地がよくわからない。

とりあえず、首の付け根と腕の付け根、肩のゴリゴリいう部分にペタペタとエレキバンを貼ってみた。湿布とか痛み止めのジェルと違って何の匂いもしないし、特に刺激もないので「本当にこれで効くんか?」と思う。

現状ではただ首周りがパッチだらけの生活感にあふれたおばさんである。なるべくパッチが見えないよう、首元がつまった服を着るが、露出が多い夏場にピップエレキバンは難易度が高めかもしれない。

・貼って数時間で変化が

2〜5日張りっぱなしってことは、貼ってスグに効果が出るものでもないのだろうと思ってしばらく仕事をしていたら……

3時間ほど経って異変に気づいたのだ。


さっきまで5度くらいしか曲がらなかった首が……


30度くらい曲がるようになっている!

えっ、なんで? 以前は仕事をしながらずっと「う〜、首痛い」と思っていたのに、エレキバンを貼ってから明らかに首と肩の痛みが和らいでいる。貼る前の痛みが10だとしたら、6くらいまでになっているのだ。

ちなみに、風呂に入って体を洗ってもパッチが剥がれることはなかった。

そして翌朝になると痛みが4くらいまで落ち着いているではないか。腕をあげると痛かったのに、腕もちゃんと上がるようになった。血流がよくなったのか、なんとなく肩のあたりがポカポカと温かいような気もする。

その後はジワジワとした効き目で、5日目には痛みレベルは1くらいで落ち着いた。100%肩こりがなくなったとはまだ言えないが、一週間以上も私を苦しめ、ロキソニンテープすら効かなかった首の痛みはすっかり落ち着いたのである。

ちなみに、ピップエレキバンの効果について、公式サイトでは


「磁気が血管の内側にある内皮細胞に働きかけ、血管拡張物質『NO(一酸化窒素)』の合成を促進。これによって血管が徐々に拡がり、血行を改善していく」


と説明されていた。磁気の力で老廃物を流し、血流をよくするらしい。うーん、わかるような分からないような。でもまあ、効果は感じたからいいか。


・すっかり信者になった

まったく信用していなかっただけに、1日たらずで効果を実感したことに衝撃。自分の体感では、予想の10倍くらい効果を感じた。ロングセラーにはわけがあるのだ……。

ずっと怪しんでいたというのに、すっかりピップエレキバン信者になってしまった。しつこい肩こりに「ピップエレキバン」一度試す価値はあるのではなかろうか。肌色のパッチの生活感だけが玉に瑕だと思うけど……。


もちろん、あくまで私の肩こりにエレキバンが効いたというだけで、誰にでも効果がある……とは言えない。長引く痛みの影には重篤な怪我や病気が潜んでいることもあるので、我慢せずに医療機関へ行くのがベストである。

ちなみに、ピップエレキバンの公式サイトには、社員おすすめのコリに効く貼り方が載っているのだが、一番強力なMAX200を痛みの中心に貼り、その周りには比較的安価で磁気が弱めの80や130を貼る……という方法があるようだ。私も次回からはそうしようと思う。


参考リンク:ピップエレキバン
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

▼ちなみに、こんな感じで1枚単品で貼ったときはそこまで効果を感じなかったが

▼推奨されてるように近くに2〜3枚続けて貼ると効果が高いように感じた。磁石同士が作用するからかな?