外国人であふれる上野アメ横。店員さんだけでなく道行く人も外国人が多い。それゆえか、普通の町では見慣れないものがポロッとあったりする。先日、アメ横を歩いていると「鶏蛋仔(ジダンザイ)」というもの販売している店に出会った。

看板によると鶏蛋仔は香港で人気のスイーツらしい。クレープみたいな見た目をしているが、何か違うのだろうか? 試しに食べてみることにした。

・ほぼほぼクレープ屋だが

その店の名前は『パンダエッグワッフル』。生クリーム、チョコバナナ、チョコイチゴなどが並ぶメニューのラインナップはほぼほぼクレープ屋なのだが違うのは生地だ。ベビーカステラが連なったみたいにボコボコした生地でボリュームがあるのである。

だが、クレープだと考えると、皮にボリュームがあるのはむしろマイナスだ。皮は薄い方が良い。クレープを食べる時に味わいたいのは生地よりも生クリームだからである。見た目は豪華に見えるけど言うほどウマイのか? これ

・意外

とは言え、価格も590円から890円くらいとそんなに高くないので買ってみた。迷った結果、私(中澤)がチョイスしたのは「アイスチョコバナナ(税込み790円)」。幅は片手いっぱいあるし、高さも500mlペットボトルくらいある。大きすぎて人にぶつかったりしたら不安なので軒下にあった簡易的な野外席で食べることにした。

それにしても食べにくそうだ。生地が厚いクレープが嫌な理由として、皮が噛み切りにくく食べにくいからというのがあるが、鶏蛋仔の皮はまさに噛み切りにくそうな形状をしている。うまく食べられるかな? そんな不安を抱えつつもかぶりついてみると……


\パリッ!/

? 意外な食感だ。そして、その食感と共に分離するベビーカステラ部分。なんじゃこりゃあ! ジョイント部分がパリッパリや!! このジョイント部の食感は例えるならゴーフルみたい。仮に歯がなくとも唇の力で割れるレベルのパリパリさで、プラモデルのパーツを外すみたいにパチンパチンとベビーカステラを分離できる。

ゆえに、めちゃくちゃ食べやすい。境目が決まっているだけに変な切れ方をすることがないのである。スゲエ! 全然こぼれねェェェエエエ!!



・生地も主役のゴージャスさ

失礼、口元が不器用ゆえに一般の人が気にも留めないところを熱くレポートしてしまったかもしれない。が、この食べやすさのおかげで、クレープよりも食べ歩きしやすくなっていることは確かだ。座らなくて良かったかもしれん。

ベビーカステラ部分は言うまでもなくモチモチなのだが、ここにジョイント部が混じるとサクもちな食感になるのも良い。もはや皮単品で勝負できる。そこにクレープのようなゴージャスなトッピングが乗っていると考えた方がいいだろう。言わば、どちらも主役。スイーツ界の叶姉妹と言っても過言ではない

・次はこれが来るかも?

というわけで、実際に食べてみたらより安いように感じた。その証拠に、足を止める家族連れやカップルも多く、買うのを決めた行列というよりは惹き寄せられる感じで店頭が賑わっていた。


なお、亀沢郁奈記者の以前のレポートによるとロンドンでも鶏蛋仔は流行っているという。これはマリトッツォの次のビッグウェーブ来たんじゃね?

・今回紹介した店舗の情報

店名 パンダエッグワッフル
住所 東京都台東区上野6-10-7
営業時間 11:00~21:00
定休日 第2水曜日

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.