世の中に数多く存在するグルメライターの味覚は信用に値するのか? そんなシンプルな疑問をとことん追及するガチ企画、それが「グルメライター格付けチェック」である。シーズン1を含めると78回目の開催となったが、今回のお題は過去最強クラスの超難問であった。

なにせお題はおもち──。そう、もち米をついて作る、あの “お餅” である。というか、餅に違いなんかあるのかよ! 勇敢にもウルトラ難問に挑んだグルメライターたちの様子は、以下でチェックしていただきたい。

・わかるわけがない

ほぼ毎週のように「グルメライター格付けチェック」を繰り返していると、自然に “必勝セオリー” が生まれてくるもの。例えば「A」を食べて当たりを付けるパターンや、Bを食べてAとの差で判断するパターン、また「いつものじゃない方を探るパターン」などである。

……が、今回のお題「おもち」に関してはそれら全ての必勝セオリーが当てはまらなかった。個人的に餅は大好物であるものの、もち自体の味わいなんか気にしたことがねえ! 今回は完全に勘で判断したことを告白しておきたい。

・高い方を当てる

さて、ここで『グルメライター格付けチェック』のルールを説明しておこう。参加者は目隠しをしたまま “超高級食材” と “普通の食材” を味見し「どちらが高いか?」を当てる。ウマいマズい、好き嫌いは関係なく「高い方」を当てれば正解だ。

今回用意した高級食材は笠原餅店の「THE OMOCHI」で、価格は10枚入りで1296円。宮城県の老舗餅店が昔ながらの製法で作り上げたという、日本最高レベルの超高級もちである。パッケージには「1番古いけど、1番美味しい作り方」と記されていた。

もう一方で越後製菓の切り餅で、価格は1kg入りで578円。重量を考慮すると、およそ4.5倍の価格差がある計算になるが、果たして餅にそれほどの味の差があるものなのだろうか?

案の定、迷いまくるグルメライターが続出する一方で、意外にも自信満々で回答する参加者もいた餅編。それぞれのグルメライターたちが導き出した答えはというと……!


サンジュン:A「こんなのわかるハズないじゃん。GACKTだってわからないよ。どっちも餅。安くも無ければ高くも無い標準的な餅だ。ちょっとノーヒントにも程があるでしょ。

ただ強いて言うなら潰れ方って言うの? Bの方が口の中でクシャっとしたんだよね~。でもそんなの個体差の範疇だからなぁ。もう勘、勘でしかないけれどAにしておこう」


GO羽鳥:A「あれ? Aはウマいんじゃないの? 米として捉えればいいんだよ。……ってマジでわからねえぇぇえええ! でもAは米の味がして、Bはせんべいの味がしたかな?

でもこれは焼き方の可能性が高いんじゃないかな~? まあでもコメの味を信じてAかな? Bは餅として進化してるけど、米の味はあんまりしなかった。いやー、でも今回難しいわ」


あひるねこ:A「餅は餅でしょ。特別おいしい餅もなければマズい餅もないでしょ。わかるわけがない。これを正解しても “すげえ!”ってならない気がするんですよね。完全に勘。

それでも強いて言うならAの方が米の甘みが強いと感じなくもない。逆にBは表面がやや粉っぽいと思わないこともない。本当かろうじてAかな~? でも誤差ですよ、誤差


和才:Bこりゃわからんわ! こりゃわからん。餅なんて注意して食べたことないもんなぁ……。あ、でもBを食べたらちょっと違うかも? ……これはわかったかもしれない。

なんかBの方が米の繊維が細かい気がしたんですよね。その点、Aの方が若干荒い感じがしましたね。Aが木綿ならBは絹のような……? なめらかさを信じてBにします」


砂子間:B「餅はマジでかなり好きですね。福岡にいた頃は餅をついて食べてました。餅に関してはみなさんの10倍くらい食ってますんで、今回は僕が有利かなと。で、これはBですね。

Aはいつもの餅ですね。硬さや香りも “いつもの”って感じがしました。その点、Bはお米の味というか、日本の風景というか……とにかくAはいつもの、Bは食べたことが無い感じでした」


中澤:B「餅はほとんど食べないですね~。あ、これはわからないですね。わからない自信があります。でもこれはBかな? なんか粘度が餅っぽいというか、Aは白玉っぽかったんですよね。

あと醤油をつけたときの米の甘みもBの方が強かったかなー、と。まあ美味しい方を選ぶならBのような気がします。Aはちょっとサラッとしすぎてました」


佐藤:B「こんなのわかる? ……こんなのわかるのかよ……。これ今までで1番難しいんじゃないの? でも答えを出そう……Bだと思います。理由はありません。

味の違いはほとんどわからないんだけど、若干Aの方がスカスカしてた気がするかなー、と。ホント “Bであれ!”ってだけ。これは本当にわからん。勘違いするポイントさえなかった」


原田:A「餅は全然食べないんですよねぇ……。ただ口に入った瞬間の味がAの方が美味しかったかな? あとAは口に残らず、Bは口の中に残っちゃったんですよね。

年寄り理論でいうと、まさしくスルッと落ちるAです。純粋にAの方が美味しかったし、口の中に残る感じを考えるとAの方が高いと思いました」


Yoshio:B「昔は餅が好きだったけど、最近はあんまり食べないなぁ。あ、でも簡単だわ。これはBでしょ。というか、Bはアツアツで美味しかった。あとは雑味がなかった気がするね。

あとBの方が甘みが強かったし、素朴というか純粋な雰囲気があったと思う。Aはなんというかプラスチックの風味があった気がするなぁ。でも決め手はアツアツ。アツアツでBだ」


当然ながら今回は答えが割れまくった。結果的にはAが4名、Bが5名となったが、確信を持って回答しているメンバーがBに多いのも特徴的だ。個人的には「運でしかねえ!」としか言えないが、果たして正解はどっちなんだ!?


こんちくしょーーーーー!


オラオラ、どっちが最高級の餅なんだーーーー!!!!!


正解は……


A!!!!! Aがメッチャ高いお餅!!!!!


キャァァァァァァアアアアア!!!! マジで!? マジでなのか!? ぶっちゃけもう1回やっても正解する自信は無いけど、勘で勝ちを拾うことはメッチャ重要! というか、あんなに自信満々だった砂子間は何だったんや!! ドヤ顔で「今回は僕が有利かなと」って言ってたぞ!?


正解で22勝6敗(正解率78.5%): サンジュン「GACKTだってわからないけど勘でA」


不正解で17勝5敗(正解率77.2%): 中澤「Aは白玉っぽかった」


正解で16勝9敗(正解率64%): GO羽鳥「米の味を信じてA」


正解で15勝9敗(正解率62.5%): あひるねこ「完全に勘。誤差でA」


不正解で16勝11敗(正解率59.2%): 砂子間「Bは日本の風景が広がりました」


正解で14勝11敗(正解率56%): 原田「年寄り理論でもA」


不正解で11勝10敗(正解率52.3%): 和才「Bの方が繊維が細かいかな?」


不正解で12勝11敗(正解率52.1%): Yoshio「Aはプラスチックの風味がした」


不正解で12勝12敗(正解率50%): 佐藤「理由はありません」


というわけで、過去最高レベルのウルトラ難問だったお餅編。上位にも下位にも順位変動があったこともお伝えしておく。次回はこちらも難問と予測される「インスタントコーヒー編」をお届けする予定だ。続報を待たれよ。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.


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