カレーはどんなものを混ぜても対応してくれる柔軟さを持ち合わせている。チョコを混ぜてもOKだし、フルーツを混ぜてもOK。言うなればアメリカの野球並みにストライクゾーンが広く、ちょっとしたボール球でもストライク判定になっちゃうのがカレーという食べ物だ。

バッター(消費者)からしたら完全なボール球。時にそんな商品が世に送り出されることもあるが、だいぶボールだなと思うものを発見してしまったのでお伝えしておきたい。ズバリ、餃子の具でカレーなるものがそう。餃子の具でカレーとは一体……!

・まさかの宇都宮餃子会監修

都内のスーパーで見つけた「餃子の具でカレー」のお値段は420円なり。てっきりネタに全振りした商品かと思いきや、宇都宮餃子会監修と書かれているからガチで作っていると考えてよさそうだ。

何が何でも餃子に繋げる宇都宮の餃子愛に震えつつ、箱から中身を取り出してみると普通のレトルトパウチが1つ。一般的なレトルトカレーと同じく、封を切らずに熱湯に入れる(約5分)かレンジ対応の容器に移してチン(500Wで2分)したら完成とのことである。


・既視感あるカレー

てことで、とりあえずパッケージに書いてある手順通りに作ってみること数分。アツアツになった「餃子の具でカレー」を皿に出してみると……

既視感!


これは……


思った以上に餃子の具……!


馴染みのあるカレーがドバッと出てくるかと思いきや、目にしたのは餃子の中身が液体になった的なものだった。餃子というよりも麻婆豆腐、もしくはキーマカレーっぽい見た目のような気もするが、これが餃子の具でカレーか……!

・実食

さて、レトルトらしく簡単に出来上がったところでさっそく食べてみるとしよう。原材料には豚のひき肉をはじめ、ニラやニンニク、たけのこ水煮などが入っており、カレーと混ざり合ってどう餃子っぽさを表現しているのだろうか。まずは一口食べてみると……

なぜか異国の風を感じる自分がいた。具だくさんなことが影響しているのか理由は分からないが、真っ先に頭の中に浮かんだのはガパオライス。宇都宮どころか不思議とタイだった。

そして異国を感じたのは主張の激しい辛さも一因か。というのも、生姜ペーストの影響だと思われるが、舌の上でピリッとしたものを時折感じて結構辛いのだ。はじめこそ汗をジンワリかくくらい辛いと思ってたら最終的にダラダラ状態。レトルトカレーの中でもパンチの効いた辛さだと思われる。

味の方は想像していた以上にしっかりしていて普通にウマい。食べている途中からもはやガパオライスとしか思えなくなっている自分がいたが、どことなく餃子感もあって最後まで美味しく食べられた。辛いもの好きな人にはぶっ刺さることだろう。

とにかく辛いことに加え、餃子店のまかない飯でもあるという「餃子の具でカレー」。混ぜるな危険と思いきや、疲れた体がシャキッと元気が出るような一品だったので興味のある人は試してみてはどうだろう。そうそう、ニラとニンニクが入っているからお口のケアはお忘れなく。

・総評

辛さ……めちゃ辛い
香り……思ったよりも餃子の匂いはしない
白米イケる度……普通。もしくはちょい多めくらいまでは余裕
皿まで舐めたい度……舐めるまではいかないかな

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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