これは確信を持って言えることだが、スシロー・はま寿司・くら寿司・かっぱ寿司の “4大回転寿司” において「マズい」というネタはほとんどない。たしかに店によって違いはあるものの、ネタに圧倒的な味の差があることは非常に稀だ(あるにはあるけど)。
だがしかし、第24回を迎えた「4大回転寿司ガチ食べ比べ」のお題『えび天にぎり』では、1つだけ格が違う店が存在した。正直に申し上げて「そこまで違いは無いだろ」と思っていたのだが、あの店のえび天にぎりだけがズバ抜けてウマかったのである。
・鉄板ネタ
えび天にぎりが回転寿司に登場したのはいつのことだろう? そもそも「天ぷらをネタにする」という発想が奇抜ではあるが、食べてみると美味しいから困ったもの。揚げたての天ぷらが提供されるケースも多く、今では “鉄板ネタ” の1つと考えていいだろう。
中でも「えび天にぎり」は天ぷらネタのエースと言っても過言ではなく、どの店でもレギュラー商品として扱われている。しかも最安値の皿で提供されていることがほとんどなので、お財布に優しい優秀なネタとしても人気だ。
・1日で食べ比べ
さて、調査方法はいつもと同様で1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴした。短時間のうちに食べ比べをすることで、味の違いを感じ取るためである。なお、訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番だ。
当初は「どこも美味しいから甲乙つけ難い」と思っていたのだが、結果的には一発逆転が待っていた。明らかに別次元の「えび天にぎり」を提供している店はというと……!
・かっぱ寿司の「えび天にぎり(110円)」
サクサクと軽い口当たりの衣と、プリプリのえびのコンビネーションは非の打ち所がない。「これぞえび天にぎり!」といった完成度の高さである。おそらく誰が食べても「おいしいね」という安定感のある味わいだ。
・くら寿司の「えび天手巻き(220円)」
通常のえび天握りが見当たらなかったので、こちらをオーダー。えび天というよりはタルタルソースが主役であったが、これはこれでウマい。やや亜流ではあるものの、えびのプリプリ感と衣のサクサク感はしっかり伝わってきた。悪くない。
・はま寿司の「えび天(110円)」
えび自体がやや大きく、衣もサクサク & 身もプリプリ。こちらもかっぱ寿司同様「非の打ち所がない正統派のえび天にぎり」といったところだろうか? どれだけ意地悪な見方をしても欠点が見当たらない。
・スシローの「えび天にぎり(110円)」
「どうせスシローも美味しいんでしょ?」と思っていたが、その想像を遥かに超えてウマかった。理由はシンプルで、使用されているえびの違いなのか、食感が “プリプリ” どころか “ブリンブリン” だったからである。
食感に関しては「普通のえびとブラックタイガー」くらいの差があり、えびの存在感が他店とは全く違う。衣も揚げたてサクサクでマイナスポイントも一切なし! 「1つだけ別格」と認めざるを得ない。
・スシローだけ別格だった
ご覧のように「えび天にぎり」が断トツでウマかったのはスシローであった。スシローで食べるまでは「どの店も美味しいし差は出ないんだろうな」と思っていたが、おそらくスシローだけ使用しているエビが違うのだろう。価格は同じでも別物である。
とはいえ、どの店の「えび天にぎり」も安定感があることは改めて確認できた。かつて業界の関係者に「実は人気TOP10の常連なんです」とも聞いたことがあるが、それも納得のクオリティの高さである。
というわけで、えび天にぎりはどの店もウマい! けどスシローはかなりウマい!! ということでいいのではなかろうか? 「ちょっと天ぷらは……」という方にこそ、ぜひ1度召し上がっていただきたい。
参考リンク:スシロー 、 はま寿司 、 くら寿司 、 かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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